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2017年11月8日

 スペイン語翻訳者になろう vol.427

  おはようございます。ピーチです。
  前回「日食の記事は今週で最終回です」と書きましたが、
  それ、間違いでした。
  まだちょっと続きがありました。
  「げ〜、日食記事はもう飽きた〜」
  という方は、アースの旅行記だけでも読んで下さい(本来の
  メルマガの意味はどこへ・・・?)
  では早速旅行記へ、じゃなかった、本日の課題へ入って
  参りましょう。

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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┃ 「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
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【皆既日食(7)】

◇本日の課題
Como el evento es muy breve, la oscuridad no causa ma's que un
momento de confusion para los animales domesticos.
En 1932, la Sociedad de Historia Natural de Boston observo' animales
durante un eclipse solar que se prolongo' por 10 minutos y descubrio'
que la mitad de los animales observados parecia atemorizado.

【語注】
oscuridad:暗さ、暗闇
confusion:混乱
animal domestico:家畜、ペット
Sociedad de Historia Natural de Boston:ボストン自然史協会
se prolongo'<prolongarse:伸びる、続く
atemorizado<atemorizar  :脅えさせる、怖がらせる

【直訳】
イベントはとても短いため、暗闇は、ペットにとって一瞬の混乱だけしか起こ
さない。
1932年、ボストン自然史協会は、10分続いた日食の間に動物を観察し、観察さ
れた動物の半分が脅えているように見えることを発見した。

◇本日の課題(再掲)
Como el evento es muy breve, la oscuridad no causa ma's que un
momento de confusion para los animales domesticos.
En 1932, la Sociedad de Historia Natural de Boston observo' animales
durante un eclipse solar que se prolongo' por 10 minutos y descubrio'
que la mitad de los animales observados parecia atemorizado.

【練り訳例1】
日食というイベントはあっという間に終了するので、ペットが暗闇に混乱する
のはほんの一瞬だ。
ボストン自然史協会は、1932年に起きた10分間の日食の際に動物たちの行動を
観察し、その結果、半数が怯えた様子を示したことを明らかにした。

【練り訳例2】
日食の継続時間は非常に短いため、暗闇がペットにもたらす混乱もほんの一瞬
にすぎない。
1932年にボストン自然史協会は、10分間の日食継続時間中、動物の状態を観察
し、それらの動物の半数が恐怖心を示していたことを発見した。

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┃ アースの皆既日食旅行記(6)
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日食の前々日。

ポートランドからは、なぜか人気(ひとけ)が消えた。我々が行った
場所がたまたまだったのかもしれないが、この静けさは尋常ではない。
そろいもそろってのんびり屋さんの3人であったが、もしかして
みんなもう、皆既帯に向かってしまった?と若干不安になってきた。

以前説明したように、皆既日食が見られる幅約110kmの「皆既帯」は、
米国の北西部から南東部まで、数千kmの長さがあった。しかし当然ながら、
山岳地帯や砂漠のど真ん中まではなかなか行けないため、普通の人々は
一般道と皆既帯が交差する地域を目指すしかない。

そういう次第で、今回も皆既帯上にある町は、大きさを問わず、人で
あふれ返ったはずだ。中でも、(太陽と月が完全に重なる)「皆既」の
時間が最も長くなる中心線、つまり皆既帯の南北110kmの真ん中を目指す
人が多かったことと思う。

皆既日食を、単に美しいだけの天文イベントとして捉えている人が多い
かもしれないが、太陽の周囲に広がるコロナや太陽表面のプロミネンスなど、
普段は太陽光が邪魔で観測できない現象を観測するのに絶好の機会となる。
また皆既中は月のシルエットが見えることになるので、月の地形を調査する
ことも可能である。

※コロナ:太陽の周囲に広がる薄いガスの層で、太陽直径の4〜5倍に
  わたって広がる。皆既日食中は、柔らかいベールのように太陽を取り囲む
  様が肉眼で見える。これが実に美しい。

※プロミネンス:太陽からガスが吹き上げる現象で、太陽表面からの高さは
  5万〜10万km。大きなプロミネンスが太陽の縁にあると、日食中はそこだけ
  が月の後ろから飛び出す形で明るく見える。

そのため研究者たちは、一般人よりもはるかに熱心かつクレイジーに
皆既日食を観測するため、自前の移動手段を確保し、最高の条件で観測が
出来る地域ならどこへでも、それこそ砂漠の真ん中へでも出かけていく。

・・・と、昔はそうだったらしい。だが最近は、なんと宇宙に打ち上げた
衛星から観測することが多いそうだ。したがって今回の場合も、研究者自身は
アメリカ大陸からはるか離れた研究室でコンピュータをにらんでいただけ
かもしれない。

月の地形に至っては、例えば日本が月に送り込んだ探査機「かぐや」が、
月面上の高度100kmから舐めるように調査を行ったため、地球からの観測は
ほとんど意味がなくなった。(地球から月までの距離は約38万km)

解説が長くなった。

我々が一応の目標地点としたのは、ポートランド州の中北部に位置する
マドラスという町である。

マドラスの普段の人口は、なんと6000人たらず。日食当日は、それが10倍に
なるとも100倍になるとも言われていた。ホテルなどは、2、3年前から
旅行社の予約で埋まっていたとか。

よって我々のような完全な個人旅行者は、皆既帯の中ではあるが、中心線
からは離れたところに宿をとる人が多かったように思う。我々も、かろうじて
皆既帯の中に入るレドモンドという町(人口2.6万人)に宿泊した。当日は、
そこからできるだけ中心線に近づこう、という計画である。

話をポートランドに戻す。

いささかの出遅れ感を感じながら、我々も翌日からの移動・日食観察に
向けて、ささやかな準備にとりかかった。

ポートランドから観測予定地のマドラス近辺までは、途中、多数の美しい
滝が見られるコロンビア渓谷沿いの道を通るので、本当のところ、あちこち
で止まっては景色を楽しみたいところだ。だが長さ数千kmの皆既帯全体で
とはいえ、数百万人が移動するとされている20日、最悪の場合はポートランド
からマドラスまでの約300kmの道程のほとんどの道が渋滞するのではないか
との予想すらあった。

となれば、問題は食料・飲料である。

わたしが「水とか食料とか買っとく?」と提案したところ、サラがニヤニヤ
しながらカバンから取り出したのは、ジップロックに詰めるだけ詰め込んだ
スニッカーズのような各種バー(スニッカーズよりはやや健康に配慮したバー
だったが)と、これまたジップロックに詰め込んだ、何年分やねんという
くらい大量のアーモンドであった。さすが。

それでも、これだけでは飽きるだろうということで、現地のスーパーに行き、
チーズやクラッカーなどを買い込んだ。水はもちろんである。

さらに問題はトイレであるが、こればかりは止まれる所でなるべく早めに
対処するしかない。

渋滞が思ったほどでもない場合は、当然ながら自然に触れるのが好きな我々
だけに、できればコロンビア渓谷沿いをゆっくり楽しみたいところである。
そこで、運転手のジョンには先に寝てもらって、サラとわたしは大きな地図を
机の上に広げ、寄りたい所のリストを作成した。

※何百km、場合によっては1000km越えの行程を予定していたのに、想定する
  運転手がジョン1人というので驚いたが、運転手が増えると、その分
  レンタカー代がかなり増えるのだそうだ。

前回わたしが海外に出たのは、携帯端末が爆発的に普及するより前のこと
である。そのため、久々に海外に足を踏み入れるなり感じたのは、「世界が
変わった」ということであった。わたしの頭の中に残っていたのは、ホテルや
航空機の予約こそネットでとるけれども、その他はまだまだアナログで、
特にガイドブックや地図は紙製、という世界だったからだ。

その感覚を引きずりながら、誰も彼もがスマホかタブレットを手にしている
情景ーー日本でいつも目にしている情景のはずだがーーをしみじみ見ると、
まさに隔世の感があった。いや、これは大袈裟かもしれない。

18年ぶりに会った我々も、当然ながらそれぞれにIT化の波をくぐり抜け、
それぞれに21世紀の人間になっていた。おもしろかったのは、米国人の
サラとジョンが韓国Samsung社、日本人のわたしが米国Apple社の携帯端末を
使っていることである。

わたしがApple命なのに対し、ジョンはアンチApple。

わたし「だってAppleかわいいんだもん」
ジョン「だから嫌いなんだもん」
サラ  「使えればどーでもいいでしょうが」

まったくこの通りの会話があったかどうかは覚えていないが、まあこんな
ようなやり取りをしたものである。道中、ジョンが Damn Apple!(くそったれ
あっぷる)と言っていたのを何度か聞いた。まあお下品な。

ともあれ。

昔ながらの折り畳んだ大型地図を机の上にばりばりと広げながら、21世紀の
人間でも、やっぱり地図を俯瞰する時は紙がいいんだね、まだまだローテク
だね、と言って笑い合った我々であった。

◆編集後記◆
(日食旅行記連載中につきお休みとさせていただき。アース)

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