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2016年2月17日

 スペイン語翻訳者になろう vol.372

  おはようございます。ピーチです。
  「新ベルリンの壁」のおはなし、いきなりのようですが、
  今日が最終回です。
  この壁が本当に完成するのかどうかは分かりませんが、
  今後も動向を見守っていきたいテーマの一つです(とはいえ、
  バルト諸国については日本では報道が少ないので、なかなか
  追い切れないのですが)。
  今回はアースの後記が非常に考えさせられる深い内容
  なので、本文と合わせて後記もじっくりお読みくださいませ。
  それでは壁の最終回に入ってまいりましょう。

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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┃ 「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
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【新ベルリンの壁(4)】

◇本日の課題
Los mandatarios de las republicas balticas argumentan que la valla
de 2,5 m y reforzada con alambre de espino servira' para contener
la inmigracion ilegal. Tal y como declara Kozlovski, el Ministerio
leton ha detenido a mas de 200 inmigrantes cruzando la frontera.

【語注】
mandatario :国家元首、大統領、首相
argumentan<argumentar:主張する、推論する
valla      :防塞、囲い、柵
reforzada<reforzar   :強化する、補強する
alambre de espino     :有刺鉄線、鉄条網
contener   :制止する、抑制する
inmigracion:移住、入国
leton      :ラトビアの
detenido<detener     :止める、阻む;拘束する
inmigrantes:移民
especifico'<especificar:明示する、詳しく述べる
calculo    :計算、予測、見込み
documentacion:必要書類、身分証明書
cruzaban<cruzar:横断する

【直訳】
バルト海沿岸の共和国の大統領たちは、2.5メートルで、鉄条網で補強された
その防塞が不法入国を抑止するために役立つだろうと主張している。コズロフ
スキスが表明する通り、ラトビアのその省は、200名を超える移民たちが国境
を越えているのを阻んだ。

【練り訳例1】
バルト諸国の大統領らは、高さ2.5メートル、しかも鉄条網で補強されている
壁で、不法入国は阻止できると見込む。コズロフスキス大臣が明らかにした通
り、ラトビア内務省は国境を越えようとした200名以上の移民を拘束してい
る。

【練り訳例2】
エストニアとラトビアの大統領は、鉄条網で覆われた高さ2.5メートルの防壁
を建設すれば不法移民の流入は防げると主張している。ラトビアのコズロフス
キス内相の発表によれば、同省は、越境を試みた200名以上の移民の身柄を拘
束したという。

◆編集後記◆
アースです。
きょうは、重力波がついに観測されて大コーフン!!アインシュタインて
すげーー!!という話をしようと思ったのですが、今朝のニュースに
対する感想をば。
伊勢志摩サミットが近づいて、各国首脳とその関係者たちをお迎えする
準備が着々と進んでいる、というニュースです。
三重県のホームページには、
「三重県を訪れる外国人報道関係者の方々をおもてなしの心で歓迎し、
  円滑な取材・報道活動を行っていただくため、外国語による交通や
  観光等の案内を行うボランティアを募集します」
とあります。「おもてなしの心で歓迎」すること自体は結構なのですが、
この手の報道を聞いていつも思うのが、「プロを使いなさいよ」という
ことです。
もちろん、伊勢志摩サミットの場合、例えば三重県の主だった駅にすべて
プロの通訳を配置するのは無理だと思います。そういう、どうしても
行き届かないところをボランティアの皆さんに助けていただくのは
いいことです。
しかし今回のサミットに限らず、どう考えてもプロを置くべきと思われる
場面でも、言葉に関することは、なぜかいつもボランティア。
例えば、いまわたしの住んでいる金沢市。北陸新幹線が開業して約1年
ですが、いまでも多くの外国人観光客が、駅構内を右往左往しています。
昨年5月頃だったか、「金沢駅のインフォメーションに、“語学ボラン
ティア”を常駐させる」との報道があり、テレビの前で、深くため息を
ついたわたしだったのでした。
常駐させるなら、本当の意味で観光客を誘致したいのなら、プロを使う
のが当然じゃありませんか? 他の仕事であれば、決してボランティアで
済ませようなどとは思わないはずです。
背景には、
 外国語さえ話せれば、誰でも通訳・翻訳はできるんでしょ?
  →だから高い報酬を出す必要はないでしょ?
という思い込み(あるいは言い訳)が透けて見えます。
でも、皆さんも骨の髄まで身にしみて分かっておられるでしょう。
通訳にしろ翻訳にしろ、そんなに簡単な仕事ではありません。努力して
努力して、ようやくプロになって、でもさらに努力を続けないとやって
いけない、立派な「専門職」であるはずです。
わたしの見る限り、アベノミクスはどこへやら、レートの低下もここに
極まれりといった状況の通訳・翻訳業界。プロもアマも、能力の安売りを
せず、正当な労働には正当な報酬を求めるべきである、と強く主張したい
と思います。

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