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2013年9月25日

 スペイン語翻訳者になろう vol.293

  おはようございます。ピーチです。
  本メルマガの原稿作成に当たっては、毎回アースとピーチの間で
  何度も何度もメールをやり取りし、意見をぶつけ合ったうえで
  仕上げております。
  そのメールの件名はたいてい「メルマガ」ですが、今回わたしが
   「うらあり」
  というタイトルをつけてアースに送ったところ、アースから
  「うらありって、なあに?」
  と問われました(普通問いますな・・・)。
  今回のメルマガの本文を読んでいただければ、なぜその件名なのか、
  おわかりいただけると思います(分からない方はお問い合わせ
  いただければ漏れなくアースからお返事いたします
  →「なぜわたしっ?」とアースに叱られそう・・)
  「うらあり」、なかなかいいとおもうんですけど、それがいま
  話題のなんちゃら語大賞にノミネートされることは未来永劫ない
  でしょうな、ちぇっ。

  それでは早速ウラアル世界へ入ってまいりましょう。

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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┃1│ 時事ワードをスペイン語で学ぼう【おもてなし】
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※今回は前号の続きで【2020年東京オリンピック(2)】をお送りする予定で
  したが、「いま話題の『おもてなし』はスペイン語で何というのですか?」
  という読者さんからのご質問が寄せられましたので、急きょ本コーナーを設
  け「おもてなし」を取り上げることとします。【2020年東京オリンピック
  (2)】は次号でお送りしますので、そちらもお楽しみに。

2020年のオリンピック開催地選考で、マドリードが意外な形で落選した
せいか、スペインでは日本ほど詳しくはプレゼンの様子が伝えられなかった
ようです。滝川クリステルさんのセリフも、しっかりと訳されているものは
見つけられませんでした。

ただ、やはり hospitalidad という言葉はちらちらと目にしました。
なんとウィキペディアには早くも Christel Takigawa のページが登場。
その中で

En el comite del COI, que se llevo' a cabo en 2013 en
Buenos Aires, Argentina, (Christel Takigawa) hizo un
llamamiento a la hospitalidad con la palabra japonesa
"omotenashi".

と説明されていました。

ただ、hospitalidad だけでは「日本人のおもてなし」を言い
尽くせないと感じるのか、

  hospitalidad abierta
  mayor hospitalidad
  afamada hospitalidad
  hospitalidad unica de Japon
  capa mas de hospitalidad
  hospitalidad generosa

などの表現を使っているものもありました。なかなかおもしろい
ですよね。

さて、それでは次のコーナーでは実際の使用例を見てみましょう。

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┃2│ 実例を見てみよう
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◇Christel Takigawa, embajadora de la candidatura, habla en frances.
  Resume lo que pretende explicar Tokio en una palabra japonesa:
  "Omotenashi". Explica que significa un espiritu de hospitalidad
  abierta.
  候補都市である東京のアンバサダーを務める滝川クリステルさんはフランス
  語で語った。東京という都市を「おもてなし」という日本語一語に集約し、
  開かれたホスピタリティ精神を示すものであると説明した。

◇<<Omotenashi>> es una palabra japonesa que define el valor de la
  hospitalidad, el arte de procurar que un huesped se sienta como en
  casa. Christel Takigawa, embajadora de Tokio 2020, aseguro' en la
  presentacion de su candidatura que esta virtud generosa y
  desinteresada <<procede de nuestros ancestros y pervive en la
  cultura ultramoderna de mi pais. Eso explica por que los japoneses
  cuidamos unos de los otros, y tambien de nuestros invitados. Les
  pongo un ejemplo: si pierden su dinero, se lo devolveremos>>.
  「おもてなし」は、ホスピタリティの価値を明確に表す日本語で、客人に十
  分にくつろいでもらえるよう心を尽くすことを意味する。2020年東京五輪招
  致のアンバサダーである滝川クリステルは、候補都市としてのプレゼンテー
  ションで、この寛大にして無欲な美徳について、「先祖代々受け継がれなが
  ら、日本の超現代的な文化にも深く根付いています。『おもてなし』という
  言葉は、なぜ日本人が互いに助け合い、お迎えするお客さまのことを大切に
  するかを示しています。ひとつ例をご紹介しましょう。もし皆様がお金をな
  くしても、それは戻ってきます」と語った。

  ※滝川さんのセリフ部分は、日本の報道機関の訳を一部参考にしました。


◆編集後記◆
「うらあり」の真意に気付けず、じくじたる思いのアースです。
前書きでピーチも書きました通り、本メルマガの原稿は、
アース&ピーチの間で何度も何度もワードファイルをやり取りして
仕上げます。一日に5〜6往復することくらい、ざらです。
やり取りするたびに、相手にわかりやすいように文字の色を
変えたり、下線を引いたり、網掛をかけたりするので、仕上がる
ころのファイル内は極彩色。プラス、候補から落ちた訳文などを
消す字消し線で、はっきりいってぐちゃぐちゃの状態です。
一見すると子どもの落書き状態ですが、良く言えば、仕事で
あれば1人でやるところの作業を2人でやることで、翻訳時の
思考プロセスが可視化された状態、と言えばよいでしょうか。
最後に要らない部分を削除していると、自分たちのことながら、
一つの訳文ができあがるまでに、なんとまあ複雑な思考を経て
いるものよ、感心します。
そして、結局使われることなく終わる訳文や説明の多さに、
思わず涙します。
我々の死後にアース&ピーチ記念館が建ち、
「アース&ピーチによるメルマガ原稿作成の思考工程」
みたいな題名で、このファイルの様子が展示され、それを
目にした人々が
「おおおおぉぉぉおおお〜〜〜〜〜〜」
と感心する様が目に見えるようです。(見えん!!!!)

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