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2013年6月5日

 スペイン語翻訳者になろう vol.285

  おはようございます。ピーチです。
  遅めのGW休暇(にしては長すぎる?)を頂いている
  間に6月になってしまいました。
  今号から始まる新企画の趣旨については、後記でアースが
  丁寧に解説してくれています。
  そちらを読んでから本文を読んで頂くのが良いかもしれません。
  では、さっそく始めて参りましょう。

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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┃  「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
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【危機管理(1)】

◇本日の課題
Los recientes dan~os causados en la zona turistica del sureste
Mexicano por el paso del huracan Wilma han causado ademas de los
dan~os fisicos, la interrupcion en la generacion de negocios de la
infraestructura turistica.

【語注】
huracan Wilma :ハリケーン「ウィルマ」
dan~os fisicos:物理的被害、物理的損害
interrupcion  :中断、遮断
generacion    :発生、生産、産出

【直訳例】
ハリケーン「ウィルマ」の通過によってメキシコ南東の観光地区に引き起こさ
れた最近の被害は、物理的被害に加えて、観光インフラのビジネスの発生にお
ける中断を引き起こした。

◇本日の課題(再掲)
Los recientes dan~os causados en la zona turistica del sureste
Mexicano por el paso del huracan Wilma han causado ademas de los
dan~os fisicos, la interrupcion en la generacion de negocios de la
infraestructura turistica.

【練り訳例1】
最近のハリケーン「ウィルマ」の猛威によりメキシコ南東部の観光地は被害を
受けたが、それは物理的被害に留まらず、観光インフラ事業の計画の中止を引
き起こした。

※ interrupcion en la generacion de negocios の直訳は「ビジネスの発生
  における中断」ですが、もちろんこのままでは不自然ですので、少々原文か
  ら離れるしかなさそうです。かみ砕いて言えば「ビジネス(事業)が新しく
  生まれなくなった」ということですので、どう表現したらいいか、練り訳1
  や2を参考に各自工夫してみてください。

※この原文の骨格は、

    Los dan~os han causado
              ademas de los dan~os fisicos, la interrupcion.
            (被害は、物理的被害に加えて、中断を引き起こした)

  つまり「被害は、被害と中断を引き起こした」という構造になっており、原
  文を過不足なく表現しようとすると、どうしても上記訳のようにするしかあ
  りません。それでも「被害が被害を引き起こした」とはできないので、後ろ
  の dan~os をせめて「損害」とするか、上記のように「猛威」等にするしか
  ないようです。あるいは、主語の Los dan~os を訳出しない手もあります
  (練り訳例2)。

【練り訳例2】
最近、メキシコ南東部の観光地帯を襲ったハリケーン「ウィルマ」によって、
物理的な損害が生じただけでなく、観光インフラ事業も中断されてしまいまし
た。

●本課題の原文は「プライスウォーターハウスクーパース」のウェブページ
(www.pwc.com/mx/es/retos/manejo-crisis.jhtml)から拝借しました。
本メルマガは、あくまでも学習目的でこの原文を使用させていただいていま
す。本メルマガおよび本メルマガの著者は、同社とは一切関係ありませんの
で、上記内容について、同社への問い合わせは絶対にお止めいただきますよう
お願い致します。また語注、直訳、練り訳、解説のいずれも、参考程度に受け
取っていただくようお願い致します。上記内容の使用によって損害を生じた場
合も、著者はその責任を負いかねますのでご了承ください。

◆編集後記◆
アースです。
「梅雨前線とともに戻ってきます」と宣言した通りになって
しまい、関係各所にはご迷惑をおかけしております(?)。
それにしても本当に今年は梅雨入りが早いですね!
と、言っていたら、いまは長い梅雨の中休みとか。

さて、5月はしっかりお休みして十分充電した本メルマガ、今号から
しばらくは「骨太企画」で参ります。
本メルマガの「ちょくねり」で普段使用している文章は、報道文や
それに類する、いわゆる「わかりやすく、比較的訳しやすい」原文
ですが、今回はコンサルティング会社のウェブページから、「理解は
容易でも、いざきちんとした日本語にしようとすると難物」な文章を
取り上げます。
正直、わたしたち実務翻訳者が報道文を訳す機会は(それ専門の人
でない限り)あまりなく、実際には特定の業界や、企業・組織の現場
に近い、あるいは現場から直に出てきた、その世界ならではの文章が
大多数を占めます。
今回から取り上げる文章も、まさにその類いです。
一読したときには「簡単そうじゃん?」と感じる方が多い
でしょうし、ざっと訳すだけなら、それほど大変ではありません。
が、ウェブ上に掲載されるなどして、「自分の訳文が何千〜何十万
という数の人の目に触れ、それによって、その企業のイメージが
左右されることになる」としたら、どうでしょうか。
特に学習段階にある方は、「翻訳者になった自分」を想像して、解説や
練り訳例を見る前に、ご自分でトライしてみることをお勧めします。

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