スペイン語翻訳者になろう vol.282
おはようございます。ピーチです。
前にこの欄でも話題に取り上げた今年の「本屋大賞」ですが、大賞受賞作は
まったく想定外(というか、自分が読んでない)の作品でした。
でも2位と3位は、わたしの一押しとしてここでも挙げていたもの
だったのでちょっと嬉しいです。
ところで村上春樹氏の新刊「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」
がバカ売れで入手困難の状態らしいですが、このメルマガの読者さんには
すでに読まれた方、結構いらっしゃるでしょうか?(うらやまし〜)。
わたしもそのうち adquirir して読みたいと思ってます(「少しでも早く」
とか思わない 性分なので、今年中に読めればいいかな、と)。
さて、過去2回のメルマガで、bancarizacion という用語にも
大分親しみを感じるようになられたことと思います(本文を読んで
下さった方は、ですけれどもね・・・爆)
今度は実際の例文を訳すことに慣れて頂くために今回から数回にわたって、
bancarizacion がでてくる短文のちょくねりを行なっていきます。
本当に短文ですし難易度も高くありませんので、身構えずに、
気楽に、自信を持って臨んでみてください。
では本文に入ってまいりましょう。
※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)
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┃ 「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
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【bancarizacion(1)】
◇本日の課題
Un alto grado de bancarizacion puede contribuir a un mayor
crecimiento economico, ya que un mayor acceso a financiamiento por
parte de los agentes economicos se convierte en un mecanismo para
aumentar sus capacidades productivas y mejorar sus ingresos.
【語注】
Un alto grado de...:高いレベルの、高い程度の
bancarizacion :銀行利用(率)
financiamiento :資金調達
por parte de... :〜による
agentes economicos :経済主体
se convierte en...<convertirse en...:〜に変わる、〜になる
【直訳】
高いレベルの銀行利用率は、より大きな経済成長に貢献できる。経済主体によ
るより大きな資金調達へのアクセスが、その生産能力の拡大とその収入の改善
のためのメカニズムに変わるからだ。
◇本日の課題(再掲)
Un alto grado de bancarizacion puede contribuir a un mayor
crecimiento economico, ya que un mayor acceso a financiamiento por
parte de los agentes economicos se convierte en un mecanismo para
aumentar sus capacidades productivas y mejorar sus ingresos.
【練り訳例1】
高い銀行利用率は、経済成長の押し上げに貢献するかもしれない。経済主体に
よる資金調達が容易になれば、生産能力の強化や所得の改善につながるメカニ
ズムが構築されるからだ。
※ 『スペイン語経済ビジネス用語辞典』では、
agente economico=経済主体。
企業・家計・政府の3主体を指す。経済活動において、それぞれ生産
および流通・消費・経済政策を担う。
と載せていますが、ここでは主に企業と家計を指していると考えられます。
家庭が借金をしたとして、それを「所得改善(mejorar sus ingresos)」
と表現するかどうかは微妙なところですが、ここでは、企業が簡単に
お金を借りられるようになれば、
設備投資→生産拡大→賃金上昇→消費拡大→経済成長
というプラスのサイクルが動くよ、ということを言いたいのだと思います。
【練り訳例2】
銀行利用率が上昇すれば、その結果経済が成長する可能性がある。というの
は、企業等の経済主体が資金調達を増やせば、結果として、生産能力の増大や
収益の改善を生みだすメカニズムが出現するためである。
◆編集後記◆
アースです。
「そういえば、例の三流食堂、今年も開店したらしいよ」
「ああ、あそこ。春になると思い出したようにやるとこね」
「そうそう。狭いうえに最低ランクのメシしか出さないの」
「去年だったか、半年前の残り物を出して、営業停止になったとか
ならないとか」
「まあでも、ただだしねえ」
「でもさー、あそこの店主、いつもコソコソ隠れてこっちを
見るんだよね」
「そうそう。落ち着いてメシも食えやしない」
「まあでも、ただだしねえ」
・・・な〜んて会話があったかどうかはわかりませんが、
我が家の三流スズメ食堂、今年も開店しました。いつもは
超満員になるのに一週間くらいはかかるのですが、今年は
数日でその兆しが。
春先に最初の一羽が現われてから、どうやって情報が伝わっていく
のだろう?と、毎年感心します。
(で、上記のような会話が交わされているのではないかと想像・・)
え、何の話か皆目わからん?
すみません、我が家の庭にあるバードテーブル(事実上スズメ
専用)の話でした。
当地はようやく桜が満開です。
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