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2011年6月8日

 スペイン語翻訳者になろう vol.207

 おはようございます。ピーチです。
 先週号のメルマガでお知らせさせていただいた「翻訳ボランティア
 大募集」の件、相当数の方々から登録のお申し出をいただいたそうで、
 その皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。
 ありがとうございました!
 なお、ポルトガル語の方はまだ足りないようですので、もしお身近に
 ポルトガル語の使い手がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせして
 いただければと思います。

 では早速今週のメインコーナーに入っていきましょう。

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┃  そろそろ翻訳者になりませんか? 〜翻訳者疑似体験編 その11
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今年初めに3回ほどお送りした後、すっかり忘却の彼方に行ってしまった
感のある「そろそろ翻訳者になりませんか?」シリーズですが、ようやく
再開いたします。(「その10」は2月16日付第193号)

ようやく本工程に入りました「翻訳者疑似体験編」では、学習者さんの
様々な疑問にお答えする形で翻訳者の真の姿をお見せしております。

先回は「辞書なんかなくても訳せるんでしょ?」というきつい質問に
お答えしました。きょうは新たな疑問・・というか不安です。

2)「もしどうしても意味がわからなかったらどうするんですか?」

結論から言いますと、「なにがなんでもどうにかする」、これが基本です。

ずっと以前のことですが、わからない部分だけ原文そのままにして納品
する、翻訳文の中に疑問符を入れてくる、「わかりませんでした」という
コメントをつけてその部分を空白にしてくる・・そういう人がいるという
信じられない話を聞いたことがあります。

口にするのも恥ずかしいくらいですが、報酬をいただくプロとして
あるまじき行為であり、そんな人を「翻訳者」と言うことはできません。

先回までにお話したように、まずは辞書を引きまくる、ネットや図書館で
調査をする、専門書を読みあさる、詳しそうな人に聞いてみる等々、ありと
あらゆる手だてを講じて、なんとか訳文を絞り出すように努力します。

スペイン語そのものの問題の場合、ネイティブの知り合いがいないと
厳しいこともありますけれど、いまはネット調査でかなりの部分が解決
(またはある程度の確信が持てるところまで到達)できます。

とにかく、どんな解決方法を用いてもいいので、それなりの訳文に
仕上げる。これができなければ、どんなに少ない金額だろうと、翻訳料を
いただく資格はありません。

ただし、原文のほうに問題があって、調査したり、熟考したりするだけ
では絶対に解決できないこともあります。

そういうときは、自分なりの訳文を作ったうえで、これこれの理由で
確信が持てないが、これこれの理由でこのように訳すべきであると考える、
などのコメントをつけて納品する場合もあります。

また、内容によっては最初から翻訳会社に相談してくださいと言われる
場合もあります。でもそういう場合でも、やたらめったら相談する前に、
まずは自分だけでなんとかできないか、最大限の努力をします。

しかししかし。

せっかく相談してくれと言ってくれているのに、自分だけで無茶な訳文を
作り上げて、かえって迷惑をかけてしまう・・なんてことのないようにも
せねばなりません。翻訳会社の向こうにはクライアント(発注者)がおり、
クライアントに問い合わせれば一発解決などということもありますので。

※注意! 発注者がわかっている場合でも、翻訳者から発注者に直接質問を
 ぶつけることは、通常は絶対に許されない行為です。

要するに、ケースバイケースで様々な対処が考えられるけれども、基本的
には「翻訳」は「翻訳者」の仕事であるという当たり前のところを忘れず
(つまり、ハテナマークを入れて納品するなんて、仕事を放棄したのと
同じことなわけです)、しかし使えるものは最大限使って最高の質の
訳文を上げる、これに尽きます。

なんだか普通の結論になってしまいましたが、その当たり前を守るのも
なかなか大変ですよね。

次回はもう少し柔らかい疑問にお答えします。お楽しみに。

◆編集後記◆
アースです。
翻訳者として年数を経れば減るほど、文法的に読み取れないケースは
減っていくのですが、特に専門性の高い案件の場合は「そんなこと、
わたしゃ知らんよ!!」と泣きたくなるほど理解不能・・なんてことは
実際あります。
ま、それでも同じ分野の翻訳を長年続け、自分なりに勉強もしていく
うち、10年前にはまるで理解できなかった文章がわかるようになるという
思わぬ余禄もあります。
金銭的に大いに恵まれているとは言い難い翻訳業ですが、それでも
多くの人が続けている理由のひとつが、そんなとこにあるのかな
なんて思います。

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