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2010年9月

 スペイン語翻訳者になろう vol.176

 おはようございます。ピーチです。
 関東は晩秋かと思うくらいぐっと寒くなっておりますが、
 皆さんのお住まいの地域は如何でしょうか?
 急激な気候の変化に体調を崩さないよう、お気をつけくださいね。
 さて、前回から始まったパリス嬢シリーズですが、文法的に見て原文が
 ちーと変、という箇所がちょこちょこあり、わたしたちも頭を
 ひねりながら記事を書いております。
 とはいえ、原文ママなので仕方がありません・・その旨、御了承頂ければ、
 と思います。
 では今回もちょっと不思議な原文の世界に入ってまいりましょう。

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ 「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今回の課題文は、第175号に続く文章です。それらをざっと見直してから、
今号に取り組むことをお勧めします。

【お騒がせパリス(2)】※全4回です。

◇本日の課題
Los agentes notaron que del vehiculo salia el humo de una sustancia
controlada y efectuaron una detencion vehicular basada en ello.
Durante la detencion, los agentes encontraron a Hilton lo que parecia
una sustancia controlada y los examenes mostraron que se trataba de
cocaina.
※単純な構造ですので、構造図は省略します。

【語注】
notaron<notar   :気づく
sustancia controlada:規制された物質
efectuaron<efectuar:実行する
detencion      :停止

※los agentes encontraron a Hilton:人名の前の a は、つい直接あるいは
 間接目的語と考えてしまいがちですが、この場合はどちらとも考えにくく、
 「〜のそばに、〜のところに」の意味ではないかと思います。
 (encontraron の直接目的語は lo que parecia...以下)

※los examenes mostraron que se trataba de cocaina.: tratarse de...
 は、辞書には「話(問題)は〜である」などと載っていますが、なかなか
 ニュアンスのわかりづらい表現です。ここでは tratarse de の代わりに
 ser 動詞を使い、「検査が、(それが)コカインであることを示した」とし
 てもそれほどの違いはありませんが、ser よりは少し曖昧さを残した表現と
 言えると思います。つまり「これはコカインだ」という断言ではなく、「つ
 まりこれはコカイン(のこと)なんだね」と言っているような感じです。

【直訳例】
警官たちは車から規制された物質の煙が出ているのに気づき、それに基づいて
その車の停止を実行した。停止の間、警官たちは、規制された物質のように見
えるものをヒルトンのそばで発見し、検査が、それがコカインであることを示
した。

◇本日の課題(再掲)
Los agentes notaron que del vehiculo salia el humo de una sustancia
controlada y efectuaron una detencion vehicular basada en ello.
Durante la detencion, los agentes encontraron a Hilton lo que parecia
una sustancia controlada y los examenes mostraron que se trataba de
cocaina.

【半練り訳例】
警官たちはヒルトンの車から規制物質の煙が出ていることに気づいたため、そ
れを根拠に車を停止させた。停止させている間、警官たちは、ヒルトンのそば
に規制物質と思われるものを発見し、検査によってそれがコカインであること
が明らかとなった。

【練り訳例】
ヒルトンの車両から規制物質の煙が出ていることに気づいた警官は車を停止さ
せた。その際、ヒルトンが同物質と思われるものを所持しているのを発見し、
検査によってそれがコカインであると判明した。

◆編集後記◆
アースです。
わたしはスギの花粉症ではないのですが、秋のこの時期になると
鼻詰まりが始まります。ヨモギとかブタクサなどのアレルギーなんだろう
なあと思いながら、それほどひどくもないので、市販の薬でだましだまし。
鼻水がぴたっと止まってくれるのはいいのですが、いかんともしがたいのが
眠気とだるさ。仕事となれば眠気はある程度飛んでくれるものの、だるさ
だけはどうにもこうにも。
ピーチに「モチベーションが落ちない人」と言われ続けて早ウン年、自分
でもそんなつもりになっていますが、いまのこれは薬による倦怠感なのか、
ついにやる気のモトが切れたのか、はっきりするのは来月あたり
でしょうか。(怖)

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 スペイン語翻訳者になろう vol.175

 おはようございます。アースです。
 ちょっと前の話ですが、お騒がせセレブ、パリス・ヒルトン嬢がまたまた
 (しょうこりもなく)逮捕されました。
 本メルマガとしては、パリスちゃんが何かをやれば取り上げずには
 いられない・・というわけで、今回からしばらく、パリスちゃん逮捕の
 顛末に関する文章を取り上げます。
 申し上げておきますが、アースもピーチも彼女に対する好悪の感情は
 とくにありません。しかし、もはや惰性といいましょうか、年中行事と
 いいましょうか、今後も彼女が何かをやらかす限り、取り上げていく
 所存です(まじ?)。

 ということで早速始めましょう。

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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┃ 「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【お騒がせパリス(1)】※全4回です。

◇本日の課題
Paris Hilton fue arrestada por tenencia de cocaina despues de que
agentes detuvieron el automovil en que encontraba sobre una calle de
Las Vegas, dijo la policia hoy, sabado.
※単純な構造ですので、構造図は省略します。

【語注】
arrestada<arrestar:逮捕する
tenencia      :所有、所持
agentes      :警察官
detuvieron<detener:停止させる

【直訳例】
パリス・ヒルトンが、警察官たちがラスベガスの路上にいた自動車を止めた
後、コカイン所持により逮捕されたと、きょう土曜日、警察が言った。

【半練り訳例】
本日土曜日に警察が発表したところによると、ラスベガスの通りを走っていた
車が警官に止められ、パリス・ヒルトンがコカイン所持で逮捕された。

◇本日の課題(再掲)
Paris Hilton fue arrestada por tenencia de cocaina despues de que
agentes detuvieron el automovil en que encontraba sobre una calle de
Las Vegas, dijo la policia hoy, sabado.

【練り訳例1】
本日土曜日の警察発表によると、車でラスベガス市内を走っていたパリス・ヒ
ルトンが警察官の制止を受け、コカイン所持の疑いで逮捕された。

【練り訳例2】
ラスベガス市内を走っていたパリス・ヒルトンの車が警察官から制止され、ヒ
ルトンがコカイン所持の疑いで逮捕されたことが、本日土曜日、警察により発
表された。

◆編集後記◆
本メルマガに再々登場のパリスさん、最新の情報では、
司法取引で実刑を免れたそうですね。
社会奉仕200時間、って何をするんでしょうか?
またすぐこのメルマガに登場、なんてことにならない
といいのですが。

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 スペイン語翻訳者になろう vol.174

 おはようございます。ピーチです。
 以前本メルマガで紹介した「語学力ゼロで8カ国語翻訳できるナゾ」の
 著者・水野麻子さんの新刊が発売されます(9月20日頃より書店に並ぶ
 予定)。
 タイトルは
 『8ヵ国語翻訳者が明かす
    大人のための「超手抜き」英語勉強法』(アスコムBOOKS)
 です。
 水野さんによれば、出版社の都合でタイトルは「英語勉強法」と
 なっているものの、もとの原稿は「英語」ではなく「外国語全般」を
 視野に入れて書いているため、対象言語を問わず活用してもらえると
 思います・・とのことです。
 「語学のプロになりたいと思いながら何年も学習者のままとどまって
 いる人が、その無限ループから抜け出して大きく前進するきっかけに
 なれば」
 という想いを込めて書かれたそうですので、ご関心をもたれた方は
 是非書店でパラリラしてみてくださいね。

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┃  トライアルを受けよう その2
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

前回は、「怖かろうがなんだろうがとにかくトライアルを受けて
みよう!」というところで終わっていました。きょうはいよいよ本番の
話に進みますけれども、その前にちょっとだけ立ち止まって考えて
ください。

自分は本当に、翻訳者としてやっていく覚悟があるのか。

トライアルに合格したら、すぐにも怒濤の翻訳者生活が始まるかも
しれません。その覚悟はあるでしょうか? 最初は信じられないくらい
依頼がないのがふつうですが、いきなり中・大型の依頼がある可能性も
ゼロではありません。

その点、「ベテラン翻訳者」になった自分を思い浮かべて、生活を
シミュレートしてみるのもいいと思います。

どこかの宣伝にありそうな「ちょっと空いた時間を利用して翻訳で
小遣い稼ぎ!」なんて謳い文句を真に受けている方は、ここでおやめに
なったほうがよろしい。でもまあ、このメルマガの読者さんにそんな人は
いないと信じます。

といいつつ、世の中には本当にちょいちょいとやってがっぽり稼いで
しまう超有能な人もいますので、そういう方は突き進んでくださって
かまいません(でもそういう方は他のことをなさったほうが割がいい
ですわよ)。

しかしわたしたちアース&ピーチのように、ごく平凡な人間が翻訳業で
高い評価を得るのは、なかなかに大変なことです。したがって
それなりの覚悟が必要。

最初からその覚悟はあるわい!ということであれば、はい、胸を張って
トライアルを受けてください。

当然ながら課題は全力でこなします。そしてしつこいほど見直して
ください。誤訳やケアレスミスをなくすのはもちろんのこと、先方の
指定(書式・文体、ファイル名、提出期限、返送先等)をきちんと
守っているかといった点も、意外とどころかしっかりチェックされて
いますので気をつけましょう。

ついでに言いますと、電話やメール等のやり取りの中で基本的なビジネス
マナーが守られていなかったりすると、どれだけトライアルのデキが
良くても、全体の印象が悪くなります。就職活動をする学生に学生気分が
許されないのと同じように、「試験」ではなく、あくまでも「仕事の一端」
としてトライアルに臨むことをお勧めします。ま、これはどんな世界でも
同じです。

結果の通知は、早ければ一週間後、遅ければ3ヶ月後まで、会社によって
まちまちです。(不合格の場合は通知なしの会社もあります)

基本的には受け身で待つしかありませんが、「通知は何日(何ヶ月)後」と
言われているのに、その期限を過ぎてもまだ来なかったら、お伺いメールを
出すのはもちろんOK。ただ、その返事もすぐに来るとは限りません。
翻訳会社さんはどこも超多忙です。

無事合格した方は、おめでとう〜!!長く苦しく楽しい翻訳街道を
歩いていってください。

しかしトライアルに不合格になると・・どっぷりと落ち込みます。
もちろんわたしたち2人ともに経験があります。自分の存在を全否定
されてしまったような気がしてしまいます。

しかし、そう激しく落ち込む必要もありません。

トライアルは新人ばかりでなく、わたしたちのように何年も仕事を
している翻訳者も受けることがあります。扱う分野を広げるためとか、
つきあう会社の数を増やしたいとか、そういったときですね。

そうした経験からわかったことですが、基本的な翻訳力が足りない場合は
別として、「タイミングの良し悪し」とか、翻訳者と翻訳会社の「相性」
などでもうまく行かないことがあります。

たとえば、たまたまその会社が自分の希望する分野の翻訳者を
あまり必要としていない場合。

また、直訳調に近い訳を好む会社であれば、翻訳者が工夫すればするほど、
評価が下がるかもしれません。逆ももちろんあるでしょう。このメルマガで
常に実証していますように、訳し方のバリエーションは翻訳者の数以上に
あるわけで、「たまたま好みが合わない」ことも十分ありえます。

ですから、ひとつの会社に落ちたからといって、この世の終わりのように
感じる必要はありません。(もちろん何社受けても受からない場合は
基礎力が足らないと考えられますので、もうちょっと訓練を続けて
ください)

ただし、落ちた場合はなぜ落ちたのか、自分なりに反省してみることが
必要です。緊張が解けてから自分の訳文を見たら、とんでもないミスを
犯していたなんてこともあります。

また、フィードバックを返してくれる会社はあまりありませんが、
もしも返してくれたなら、当然ながらしっかり見直すこと。これは
学校とは違う「翻訳の現場」からの貴重なアドバイスです。

以前の本メルマガでは「不合格の理由を聞いてみては?」という提案を
しましたが、それもとてもいいと思います。もちろん恥ずかしいですし、
返事をくれないかもしれないけれど、だめでもともとです。(「不合格
理由の開示はしない」などと断わっている会社の場合はもちろんダメ
です!!)

またいささか邪道ではありますが、トライアルやフィードバックに関して
翻訳会社さんとやり取りするなかで「強い印象を残す」ことができれば、
将来何かが起きる可能性もあります。

たとえばアースは、とある会社の募集の書類選考で落ちたが(これまた
ショック・・)、その際のメールのやり取りを通じて担当者さんの印象に
残った!という経験があります。ゴールデンウィークで翻訳者が誰も
おらず困っていた担当者さんが、そういえばなんたら言う田舎の翻訳者が
いたっけか・・と思い出してくれたわけです。

電話をいただき、半日でトライアル、その翌日には正式受注。よっぽど
困っていたのね。(通常、半日でトライアルなんてことはありませんので、
どうかご安心を・・)

ほんと、世の中なにが起こるかわからないものです。恥ずかしいとか恐れ
おおいとか、そんな気持ちは穴に埋め、利用できるものはなんでも利用して、
チャンスをつかみとりましょう。

◆編集後記◆
アースです。
ご存知の方もおられると思いますが、昔どこの小学校の図書館にあった
(と思われる)南洋一郎氏の翻案による『怪盗ルパン全集』が、次々と
復刊されています。
書店で見た瞬間にその一角からどうしても足が離れず、仕方なく十数冊を
一気に買い込んでしまいました。文庫判ではありますが、当時そのままの
装丁、挿し絵、文章で、ドキドキワクワクしながらページを繰っていた
あのころを思い出します。
幾度となく読んだことは確かなのに、ちゃんと(?)内容を忘れてしまって
いて、十分楽しむことができました。
ちょっと心配だった南洋一郎氏の極めて大仰な文章も、それはそれで
なつかしく、当時と同じように引きずり込まれてしまいました。
それにしても、ひとつの物語のなかで3人にも4人にも化けまくる
アルセーヌ・ルパンて、ちょっとずる・・?

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 スペイン語翻訳者になろう vol.173

 おはようございます。アースです。
 台風が近づいている地域の方、様子はいかがでしょうか。
 ここは昨日と比べて10度くらい気温が低いんじゃなかろうか
 と思うくらい、急に冷え込んできました。お腹を冷やさないように
 気をつけよう・・。

 さて、本日はアンコール放送前に開始した「そろそろ翻訳者になり
 ませんか?」を再開します。ただしいきなりの番外編。トライアルに
 ついてのお話です。では始めましょう。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃  トライアルを受けよう その1
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夏休み前に、5回にわたって「そろそろ翻訳者になりませんか?」
シリーズをお送りしました。

 ※第1回(167号)はこちら→http://tinyurl.com/25ufh4d

そこでは、翻訳者になるには純粋な翻訳力だけじゃなくて、持久力や
悪文への対応力も必要だよ、という指摘をしました。もちろん翻訳者に
必要な能力はそれにとどまりませんので、このシリーズはまだまだ
終わりません。が、ここで少し脱線します。

でも気を抜かないでください。きょうはプロへの登竜門
「トライアル」についてのお話をしたいと思います。

「純粋な翻訳力」についての回で、「翻訳力を高めるのもいいが、
どこかの段階で思い切ってプロへの一歩を踏み出せ」という助言を
しました。でもただ「どこか」と言われても困りますよね。

ちょっと話がずれるのですが、産業翻訳にしろ文芸翻訳にしろ、
プロの手になる成果品はこの世の中にあふれているわけで(とくに
いまはネットで原文とその翻訳が簡単に手に入ります)、別に
学校などいかなくても、自分でいくらでも学習できるし、自分が
どの段階にいるかわかるでしょ・・とおっしゃる方もいます。

確かに、「プロの成果品」と自分の翻訳を比べれば、力の差が
どれくらいあるかは一目瞭然だろう!と言われればそれまでですが、
こと自分の翻訳となると、冷静な目では見られないのが悲しいところ。

あるときは自分のほうがうまいように思えて浮かれたり、また
あるときはあまりの差に愕然としたり・・という経験をお持ちの方も
いらっしゃるのではないかと思います。実際、自分の訳文に対する
冷静な判断なんて、プロの翻訳者でもそうそうできるものでは
ありません(経験者は語る)。

さてそこで。

以前、このメルマガで、「自分の力がわからないからトライアルを
受けるのは怖い」というあなたは、むしろトライアルで実力を
判断してもらっては?というかなり乱暴な提案をしたことが
ありました。

ここでもう一度、その提案を繰り返したいと思います。もちろん、
客観的に見るまでもなく、とてもプロと同等の能力があるとは思えない
という方にはお勧めしませんが、「ひょっとしたら受かるかも・・?」
とちょっとでも感じたことのある方は、一度受けてみてはいかが
でしょうか。

これまでに何度も言っていますように、すでにプロレベルの方は
学習者さんの中にたくさんいるはず。そんな才能が埋もれたまま
なのは、自分にとってだけでなく、翻訳会社や社会にとっても
損失です。

確かに、受けるのは勇気がいります。でも、買わなければ
宝くじは当たらない。だからまずは受けてみましょう。

昔はトライアルをやっている会社を見つけるのも一苦労でしたが、
いまは従来からの翻訳雑誌に加え、インターネットでいとも簡単に
探すことができます。ネットで検索できるようになってから知った
のですが、翻訳会社って、星の数ほどあるんですよね。

そのなかからお好みの(?)会社を探し、あとは突撃。
なんて簡単なんでしょう。

・・といいつつ、そうとんとんとコトが運ばないのもまた事実。

なかでも新人さんにとっての大問題が「実務3年の壁」です。
トライアル受験に際し、「翻訳実務3年以上(または2年以上)」という
条件をつけている会社が非常に多いのです。じゃあ経験のない人は
どうやって最初の仕事をつかめばいいのよ!と言いたくなりますよね。

でも、再三言ってきましたように、自分でプロレベルかどうかを
見極めるのが非常に難しい翻訳界、どこかで線を引かないと、
とんでもない初学者までトライアルを受けようとするかもしれません。
ですから「実務3年」というのは超多忙な翻訳会社さんの自衛手段でも
あるのだと思います。

しかし、「無経験者可」という看板を掲げている会社も
なかにはあります。そういった会社をがんばって探して、
トライしてみましょう。

来週は実際にトライアルを受ける際の心構えについて
お話ししようと思います。お楽しみに。

◆編集後記◆
ピーチです。
最近町でアルミのアタッシュケースを持った人を見かけると、皆が皆、
札束を運んでいるような気がします。実際はパソコンとか書類とか
なんでしょうけれど、わたしの目はぎっしり詰まった札束を透視して
しまうのです。
探偵小説の読みすぎか、金欠か、はたまた残暑が炙り出す幻影か?
この怪現象の解が分かる方、どうか教えてください(どーでもいーか)。

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 スペイン語翻訳者になろう vol.172

 おはようございます。ピーチです。
 なんと、きょうから9月なんですね(はやい・・)
 本メルマガも長い夏休みを終えて久々の通常プログラムです。
 今回のものは難しい内容ではありませんので、しばらくスペイン語に
 触れていなかった方も気楽なお気持ちでお読みくださいね。

 ==<もくじ>===========================
   1) きょうのキーワード 【desairado】
   2) 実例を見てみよう
 ==================================

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1│ きょうのキーワード 【desairado】
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今回は desairado を取り上げます。元の動詞は desairar(軽んじる、
軽視する、無視する、冷たくあしらう)ですから、それを単純に形容詞形
/過去分詞にすると、軽んじられた、軽視された、無視された・・等に
なるかなと大体の予想を立てつつ辞書を引きますと、形容詞としては

 ・みっともない
 ・(状況などが)具合の悪い
 ・侮辱された、疎んじられた
 ・屈辱的な、不面目な
 ・無作法な、粗野な

等が載っています。根底に流れる意味合いに共通したものは感じられる
ものの、表現のしかたは色々ですね。

このようなときは、辞書の語義にとらわれず、文脈をよく汲み取って訳す
ことが必要です。例えば situacion desairada といっても、「厄介な状況」
も「屈辱的な状況」も「軽視された状況」もありうるわけです。バシッと
はまる表現を見つける工程も翻訳の楽しみの一つだと思います(もちろん、
見つからないこともあるのですが・・)。

では、次のコーナーで実際の使用例を見ていきましょう。

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃2│ 実例を見てみよう
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◇Como el indio se nego' a continuar alimentado al invasor, los
conquistadores, desairados, masacraron a mucho de ellos.
インディオが侵略者への食料供給の継続を拒否したため、屈辱を受けた征服者
たちは多くのインディオを虐殺した。

◇Le preocupaba profundamente la situacion de la sociedad mundial,
arrastrada en la marea tecnologica, en tanto que las culturas
locales, las relaciones personales, el humanismo y el ecologismo
fuesen desairados.
彼は、テクノロジーの波に翻弄され、地域文化や人間関係、ヒューマニズムや
エコロジズムが軽視される国際社会の現状を深く憂いていた。

◇Diego no les permitio' casi hablar, interrumpiendolos
constantemente de forma desairada y a veces brutal.
ディエゴは無神経に何度も彼らの話をさえぎり、ときには荒々しく口を出し
て、彼らにまともに話をさせなかった。

ディエゴがときに情け容赦がないほどの高飛車な態度で彼らの話をさえぎり続
けたので、彼らはまともに話をさせてもらえなかった。

◆編集後記◆
アースです。みなさまお久しぶりです!
暑いのが嫌いではないアース&ピーチもさすがにうんざりの今年の夏。
アースの暮らすこのド田舎も、昼間は尋常でない気温が続いています。
こんな夏が続くようなら、クーラーの導入を検討せざるを得なくなりそう。
みなさまもどうぞご自愛くださいね。
さて、長い夏休みをいただきました本メルマガですが、年末まで(たぶん)
お休みせずにぶっとばしますので、またよろしくおつきあいくださいね。

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