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2010年9月15日

 スペイン語翻訳者になろう vol.174

 おはようございます。ピーチです。
 以前本メルマガで紹介した「語学力ゼロで8カ国語翻訳できるナゾ」の
 著者・水野麻子さんの新刊が発売されます(9月20日頃より書店に並ぶ
 予定)。
 タイトルは
 『8ヵ国語翻訳者が明かす
    大人のための「超手抜き」英語勉強法』(アスコムBOOKS)
 です。
 水野さんによれば、出版社の都合でタイトルは「英語勉強法」と
 なっているものの、もとの原稿は「英語」ではなく「外国語全般」を
 視野に入れて書いているため、対象言語を問わず活用してもらえると
 思います・・とのことです。
 「語学のプロになりたいと思いながら何年も学習者のままとどまって
 いる人が、その無限ループから抜け出して大きく前進するきっかけに
 なれば」
 という想いを込めて書かれたそうですので、ご関心をもたれた方は
 是非書店でパラリラしてみてくださいね。

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┃  トライアルを受けよう その2
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前回は、「怖かろうがなんだろうがとにかくトライアルを受けて
みよう!」というところで終わっていました。きょうはいよいよ本番の
話に進みますけれども、その前にちょっとだけ立ち止まって考えて
ください。

自分は本当に、翻訳者としてやっていく覚悟があるのか。

トライアルに合格したら、すぐにも怒濤の翻訳者生活が始まるかも
しれません。その覚悟はあるでしょうか? 最初は信じられないくらい
依頼がないのがふつうですが、いきなり中・大型の依頼がある可能性も
ゼロではありません。

その点、「ベテラン翻訳者」になった自分を思い浮かべて、生活を
シミュレートしてみるのもいいと思います。

どこかの宣伝にありそうな「ちょっと空いた時間を利用して翻訳で
小遣い稼ぎ!」なんて謳い文句を真に受けている方は、ここでおやめに
なったほうがよろしい。でもまあ、このメルマガの読者さんにそんな人は
いないと信じます。

といいつつ、世の中には本当にちょいちょいとやってがっぽり稼いで
しまう超有能な人もいますので、そういう方は突き進んでくださって
かまいません(でもそういう方は他のことをなさったほうが割がいい
ですわよ)。

しかしわたしたちアース&ピーチのように、ごく平凡な人間が翻訳業で
高い評価を得るのは、なかなかに大変なことです。したがって
それなりの覚悟が必要。

最初からその覚悟はあるわい!ということであれば、はい、胸を張って
トライアルを受けてください。

当然ながら課題は全力でこなします。そしてしつこいほど見直して
ください。誤訳やケアレスミスをなくすのはもちろんのこと、先方の
指定(書式・文体、ファイル名、提出期限、返送先等)をきちんと
守っているかといった点も、意外とどころかしっかりチェックされて
いますので気をつけましょう。

ついでに言いますと、電話やメール等のやり取りの中で基本的なビジネス
マナーが守られていなかったりすると、どれだけトライアルのデキが
良くても、全体の印象が悪くなります。就職活動をする学生に学生気分が
許されないのと同じように、「試験」ではなく、あくまでも「仕事の一端」
としてトライアルに臨むことをお勧めします。ま、これはどんな世界でも
同じです。

結果の通知は、早ければ一週間後、遅ければ3ヶ月後まで、会社によって
まちまちです。(不合格の場合は通知なしの会社もあります)

基本的には受け身で待つしかありませんが、「通知は何日(何ヶ月)後」と
言われているのに、その期限を過ぎてもまだ来なかったら、お伺いメールを
出すのはもちろんOK。ただ、その返事もすぐに来るとは限りません。
翻訳会社さんはどこも超多忙です。

無事合格した方は、おめでとう〜!!長く苦しく楽しい翻訳街道を
歩いていってください。

しかしトライアルに不合格になると・・どっぷりと落ち込みます。
もちろんわたしたち2人ともに経験があります。自分の存在を全否定
されてしまったような気がしてしまいます。

しかし、そう激しく落ち込む必要もありません。

トライアルは新人ばかりでなく、わたしたちのように何年も仕事を
している翻訳者も受けることがあります。扱う分野を広げるためとか、
つきあう会社の数を増やしたいとか、そういったときですね。

そうした経験からわかったことですが、基本的な翻訳力が足りない場合は
別として、「タイミングの良し悪し」とか、翻訳者と翻訳会社の「相性」
などでもうまく行かないことがあります。

たとえば、たまたまその会社が自分の希望する分野の翻訳者を
あまり必要としていない場合。

また、直訳調に近い訳を好む会社であれば、翻訳者が工夫すればするほど、
評価が下がるかもしれません。逆ももちろんあるでしょう。このメルマガで
常に実証していますように、訳し方のバリエーションは翻訳者の数以上に
あるわけで、「たまたま好みが合わない」ことも十分ありえます。

ですから、ひとつの会社に落ちたからといって、この世の終わりのように
感じる必要はありません。(もちろん何社受けても受からない場合は
基礎力が足らないと考えられますので、もうちょっと訓練を続けて
ください)

ただし、落ちた場合はなぜ落ちたのか、自分なりに反省してみることが
必要です。緊張が解けてから自分の訳文を見たら、とんでもないミスを
犯していたなんてこともあります。

また、フィードバックを返してくれる会社はあまりありませんが、
もしも返してくれたなら、当然ながらしっかり見直すこと。これは
学校とは違う「翻訳の現場」からの貴重なアドバイスです。

以前の本メルマガでは「不合格の理由を聞いてみては?」という提案を
しましたが、それもとてもいいと思います。もちろん恥ずかしいですし、
返事をくれないかもしれないけれど、だめでもともとです。(「不合格
理由の開示はしない」などと断わっている会社の場合はもちろんダメ
です!!)

またいささか邪道ではありますが、トライアルやフィードバックに関して
翻訳会社さんとやり取りするなかで「強い印象を残す」ことができれば、
将来何かが起きる可能性もあります。

たとえばアースは、とある会社の募集の書類選考で落ちたが(これまた
ショック・・)、その際のメールのやり取りを通じて担当者さんの印象に
残った!という経験があります。ゴールデンウィークで翻訳者が誰も
おらず困っていた担当者さんが、そういえばなんたら言う田舎の翻訳者が
いたっけか・・と思い出してくれたわけです。

電話をいただき、半日でトライアル、その翌日には正式受注。よっぽど
困っていたのね。(通常、半日でトライアルなんてことはありませんので、
どうかご安心を・・)

ほんと、世の中なにが起こるかわからないものです。恥ずかしいとか恐れ
おおいとか、そんな気持ちは穴に埋め、利用できるものはなんでも利用して、
チャンスをつかみとりましょう。

◆編集後記◆
アースです。
ご存知の方もおられると思いますが、昔どこの小学校の図書館にあった
(と思われる)南洋一郎氏の翻案による『怪盗ルパン全集』が、次々と
復刊されています。
書店で見た瞬間にその一角からどうしても足が離れず、仕方なく十数冊を
一気に買い込んでしまいました。文庫判ではありますが、当時そのままの
装丁、挿し絵、文章で、ドキドキワクワクしながらページを繰っていた
あのころを思い出します。
幾度となく読んだことは確かなのに、ちゃんと(?)内容を忘れてしまって
いて、十分楽しむことができました。
ちょっと心配だった南洋一郎氏の極めて大仰な文章も、それはそれで
なつかしく、当時と同じように引きずり込まれてしまいました。
それにしても、ひとつの物語のなかで3人にも4人にも化けまくる
アルセーヌ・ルパンて、ちょっとずる・・?

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