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2010年7月

 スペイン語翻訳者になろう〜プロが教える実践翻訳術 (アンコールシリーズ 第2回)

  7月21日から8月いっぱいまで、本メルマガのバックナンバーから
  ちょくねりシリーズを厳選してお届けします。既読の方も新たな気持ちで
  読んでくださいね。
                      アース&ピーチ

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ 「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◇先週の課題
La millonaria estadounidense Paris Hilton participo' en subastas en
beneficio de ninos enfermos, comenzando asi a ayudar al projimo como
prometio' a su salida de prision el mes pasado, revelo' el martes
la revista People en su sitio en internet.

◇本日の課題(上記の続き)
El domingo pasado, la heredera de una parte de la fortuna del
imperio hotelero asistio' a una gala en beneficio de jovenes con
lesiones de la medula espinal, organizada por uno de sus amigos,
Jesse Billauer, destaco' la publicacion. (中略)
People destaca que la joven, cuya fortuna personal se estima en
decenas de millones de dolares, pago' 17.500 dolares por clases de
surf, en beneficio de la organizacion de Billauer.

【語注】
heredera     :相続人。先回出てきていた Paris Hilton を指す。
en beneficio de...:〜のために
lesiones de la medula espinal:脊髄損傷
destaco'<destacar:辞書には「際立たせる」「強調する」とありますが、
          ここでは decir を少し強めた程度の意味で使われてお
          り、どちらの訳語も不適。練り訳では文脈に合わせて工
          夫しましょう。すぐ後ろの destaca も同様です。
publicacion    :出版物。ここでは先回出てきていた revista People の
          sitio en internet のこと。
decenas de millones de dolares: decena は「10」。decena が複数形なの
          で、「数十の百万ドル」=「数千万ドル」。

※一段落めをわかりやすく書き換えると、
 la publicacion destaco' que el domingo pasado, la heredera de
 una parte de la fortuna del imperio hotelero asistio' a una gala...
 となります。(原文では主語と動詞の部分が文末に移動し、名詞節を率いる
 目印になるはずの que が省略されています)

【直訳】
先週の日曜日、そのホテル帝国の財産の一部の女性相続人は、彼女の友人の一
人であるジョセ・ビラウアによって組織された、脊髄損傷の若者たちのための
パーティーに出席した、とその出版物は強調した。
(中略)
雑誌「ピープル」は、その個人財産が数千万ドルと考えられている若い女性
が、ビラウアの団体のためにサーフィンのクラスに1万7500ドル支払った、と
強調している。

【練り訳】
同誌によると、先週日曜、かのホテル帝国の資産の一部を相続するパリス・ヒ
ルトンは、友人の一人であるジョセ・ビラウアの主催する、脊髄損傷を患う子
どもたちを救うためのパーティーに出席した。
(中略)
パリス・ヒルトンの個人資産は数千万ドルと試算されているが、彼女はビラウ
アの団体のために、サーフィンレッスン料として1万7500万ドル支払ったと
「ピープル」は、伝えている。

※la heredera をそのまま「相続人」とだけ訳すと、それって誰?ということ
になりかねません。ここでは明らかにパリスのことですので、訳にも入れてや
りましょう。2段落めの la joven も同じことです。

※organizada por...のような過去完了は受け身を意味しますが、動作主(por
以下)が人の場合は、「〜によって〜された」とするよりは、能動的に「〜が
〜した」にするほうが自然です。

※cuya 以下は la joven に係るので、つい後ろから訳し上げたくなります。で
も直訳の「その個人財産が〜」を見ればわかりますとおり、日本語だけを読むと
「その」って誰の?という疑問が出てきてしまいますよね。従って練り訳のよう
にいったんパリスの名前を出して処理するといいと思います。

※最後の pago' のあたりですけれども、調査してみるとパリス・ヒルトンが1
万7500万ドル払ったのは、ジョセのサーフィンレッスン権を落札した結果とし
て、のようです。従って練り訳では「サーフィンレッスンを1万7500万ドルで落
札した」としてもいいかもしれません。また jovenes も実は「子ども」であっ
たようです。


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 スペイン語翻訳者になろう〜プロが教える実践翻訳術 (アンコールシリーズ 第1回)

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  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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◇本日の課題

La millonaria estadounidense Paris Hilton participo' en subastas en
beneficio de ninos enfermos, comenzando asi a ayudar al projimo como
prometio' a su salida de prision el mes pasado, revelo' el martes
la revista People en su sitio en internet.

【語注】
Paris Hilton  :ヒルトンホテル創業者の曾孫で、「お騒がせセレブ」として
        有名。免許停止中に運転をしたとして、今年6月に収監され
        ていた。
subasta     :競売、オークション
en beneficio de...:〜のための
comenzando... :現在分詞構文だが、この場合は"...enfermos, y comenzo'
         asi a ayudar..."と考えて訳すのが適当。
revista People:米国の有名な雑誌「ピープル」のこと。

※この文章をわかりやすく書き換えると、
 El martes la revista People revelo' en su sitio en internet que
 la millonaria estadounidense Paris Hilton ...
 となります。(原文では主語と動詞の部分が文末に移動し、名詞節を率いる
 目印になるはずの que が省略されています)

【直訳】
億万長者の米国人パリス・ヒルトンは、病気の子供たちのための競売に参加
し、そのようにして先月の刑務所からの出所時に約束したように他人を助け
始めたということを、雑誌「ピープル」は自らのインターネットサイトにお
いて明らかにした。

※comenzando...以下は、"...enfermos, y comenzo' asi a ayudar..."とい
う解釈に沿った訳例を載せていますが、直訳段階では「〜しつつ」のように
分詞構文らしく訳してもかまいません。ただ練り訳でそれをすると、この文
章の場合は不自然。

【練り訳】
今週火曜日の「ピープル」誌電子版によれば、米国の億万長者パリス・ヒル
トンが、病気の子供たちを救うためのオークションに参加し、先月の出所時
に誓ったとおり人助けをはじめたということだ。

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 スペイン語翻訳者になろう vol.171

 おはようございます。アースです。
 これまで4回にわたって「早く翻訳者になろうよ〜」という話題で
 お送りしていますが、いかがでしょうか。
 きょうはちょっと番外編ぽいですが、じつはわたしたちがいちばん声を
 大にして言いたいことかも・・。翻訳者に必要な力というテーマでは
 雑誌などでいろいろ取り上げられていますけれど、きょうの話に
 ズバリ切り込むのは本メルマガが初めて!!(にちがいない)
 なーんて大げさですが、これはほんとにほんとの話なので、本物の
 プロになる前にちょこっとだけイメージしておいてくださいね。

 それでは始めましょう!

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃  そろそろ翻訳者になりませんか?
┃      〜スペイン語であってスペイン語でない編
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

前回までに、翻訳者には本来の翻訳力はもちろんのこと、一定量の原文を
一定期間内に仕上げる能力も必要だよ、というお話をしました。

きょうはもうひとつの重要な能力についてです。

アースとピーチは、ごくまれにですがひとつの案件に共同で取り組む
ことがあります。そんなある日の会話をこっそり聞いてみましょう。

【会話A】
「ここまではわたしが担当するね。あとはお願いできます?」
「うん、大丈夫と思う。そうそう、この○○って単語、たぶん△△の意味
 だと思うんだけど、できればそちらでもちょっと当たってみてくれますか」
「りょうかい。□□のニュアンスもあるかなぁ。とにかく調査してみるね。
 あ、全体の統一はそちらでお願いできますか」
「はいはい」

【会話B】
「これってスペルミス?」
「何をどう間違えればこういうつづりになるかね」
「例によって造語かも」
「えっ。たとえば□と△をつなげたとか?どひょ〜ん!ありえる!!」
「だいたい、どう見ても動詞がないんですけど・・」
「カンマの位置もおかしいよね」
「これっていったい何語でしょうか」
「宇宙語」
「冠詞を正確に使っていただきたいものですわ」
「そーいうレベル?」
「何が言いたいのかぜんぜんわからん」
「単に自慢したいんじゃないの」
「段落の途中から話があさっての方向に行っちゃってるよね」
「すごい。スーパーミラクルスペイン語〜♪」
「さて、どう料理する?」

【会話A】は、こんな感じでするする行けばいいだろうなぁ〜という
遥かなる理想郷です。もちろんそういうケースもないではないですが、
現実に近いのは【会話B】(ちょっとおおげさですが)。

アースとピーチの能力が低いせいで、原文を読み込めないのでは
ありません。たぶん。

名詞・形容詞の男女や動詞の単複の間違い、スペルミスや筆者の勝手な
造語など、単語レベルのものはまだかわいい。頭をどうひねってみても
解釈のしようがない、文法的に間違っているとしか思えない、話の筋が
まったく通っていない等々、翻訳者泣かせの文章はいくらでもあります。

「原文が悪い」というと語弊がありますが、少なくとも「わたしたちが
学んだスペイン語とは大きく異なるスペイン語」というケースが
ままあるのです。

「キューバのスペイン語とスペインのスペイン語の違い」とか、そういう
レベルではありません(それもかなり違いますけれど)。正直言えば
悪文としかいいようのないものもあります。

ついでに言いますと、「スペイン語圏の人が書いたスペイン語ではない」
原稿もあります。「インドの人が書いたスペイン語」「ブラジルの人が
書いたスペイン語」、なんでもありです。それぞれに独特の雰囲気があり、
独特の間違いがあります。母語の文法やニュアンスそのままに押し通して
あることが多く、これまた一筋縄では行きません。

また、どれほどきれいなスペイン語で書かれていようと、たとえばプレゼン
資料などですと、それを材料にしてスピーカーが説明をするという前提で
作られていますので、内容は細切れなうえに主観が入っていることが多く、
解読にたいへん時間がかかります。

翻訳講座の課題などで出される原文は、言ってみれば「清く正しく美しい
スペイン語」。小説や報道文など、きちんと書く訓練を受けた人たちが
書いた文章が多く、「文法的におかしい」ことはほとんどありません。

そもそも「文法的におかしいもの」や「論理的におかしいもの」が
課題として出されることはほぼないといっていいでしょう。まずは
正しい文章を正しく訳せる力をつけなければお話にならないからです。

もしあなたが、翻訳講座などの課題文、または報道文や文学、本メルマガの
課題等しか訳したことがないのであれば、それは「純粋培養」であると
思ってください。そんなあなたが初めて「悪文」を目にしたとしたら、
おそらくは茫然自失。まさに「どこから手をつけていいかわからない」
状態になると思います。

でも翻訳者たるもの、いかなる原文であっても訳さねばなりません。
2人で推測し合える、文句を言い合えるならまだしも、ほとんどの
場合は1人。2階から飛び降りたくなります。

間違った単語から正しいつづりを推測し、造語を解読し、どうにかこうにか
論理をつなげ、「意味の通った日本語」にするしかありません。それが
無理なら、せめてコメントをつけて納品せねばなりません(意味の通らない
原文なんだから、意味の通らない日本語でいいじゃんと思ったりもしますが、
なぜかそれは許されない・・)。

この「悪文を読み解く能力」、かなり重要です。とくにスペイン語
翻訳では重要なように思います。それを論理的な日本語に仕上げる
(とりつくろう?)力も欠かせません。

ただし!

まだ翻訳の基礎力に不安を持っている方は、悪文と戦うのはもう少し後に
してください。文法的に正しい文章をきっちり読み解く力をつけないまま
悪文を見ると、悪文と認識できずに混乱してしまう可能性があります。

本メルマガの課題はいちおうきれいなスペイン語を載せるようにして
いますので、どうぞ練習問題として使ってくださいね(アースもピーチも
あまりに悪文に慣れ過ぎて、ときどきミスを見過ごしてますが・・)。

そこそこ翻訳ができるようになってきたかなと思う方は、ふつうの人
(たとえばそのへんのサラリーマンのおじさん)の書いた文章などを
ネットで探して読んでみるといいかもしれません。いわゆる正しくない
スペイン語に出会えること間違いなしです。

まあ、考えてみれば、日本人だってめちゃくちゃな日本語をネットでは
垂れ流していますから・・人のことは言えませんね(それはわたしたち?
う〜ん、そうかも・・)。

※今回はスペイン語→日本語のお話をしましたが、逆もまた真なりです。
 わけのわかんない日本語をスペイン語に訳さねばならない仕事もちゃんと
 ありますのでご安心下さい(?)。

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◆編集後記◆
なぜか夏を生きている実感がわかないピーチです(ドンダケアツクナレバ
ワクノジャ?)
さて、来週号から6回にわたって「アンコールシリーズ」と題し、これまでの
山のようなメルマガのなかから、こびとさんに選んでもらった記事をお届け
します。
お送りするものは、こびとさんの趣味趣向に拠りますので、お気に
召さなかった場合のクレームは我々ではなくこびとさんまで御願いします
(単なるつまらない冗談です。「"スペイン語" "翻訳者" "こびとさん"」で
検索しても答えは得られないはずですので、悪しからず)
読者の皆さんも、海水浴やらラジオ体操やら絵日記やら朝顔の観察やらで
お忙しい時期 だろうと思います(どういう読者層?)ので、夏のあいだに
スペイン語を忘れない手段・・くらいのユルイお気持ちで役立てて
いただければ嬉しいです。
では皆様、御元気で佳い夏を〜・゜☆.。.:* (^ー^)ノ~~

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 スペイン語翻訳者になろう vol.170

 おはようございます。ひやむぎの季節に似つかわしいザル頭の
 ピーチです(メンもしばしば取り逃がします)。
 さて、七夕だけにおほしさまからのプレゼント・・というわけでは
 ありませぬが、本メルマガのバックナンバーをPDFファイル化した
 「無料レポート」を、ほぼ1年ぶりに大量更新致しました!!!
 ブログでバックナンバーを見るよりもずっと読みやすいと評判(をたてて
 いるのはEとP?)ですので、是非ご利用ください(今号の「編集後記」の
 すぐ上あたりでご案内しています)。
 それにしても「タダより高いものはない」世の中にあって、看板に
 偽りなしの太っ腹なレガロでありますなぁ★(執筆者たちのハラの
 あつみに比例しているとの噂も・・・)

 ==<もくじ>===========================
   1) そろそろ翻訳者になりませんか?  〜本筋の能力編
   2) 金沢でのセミナー開催に関するアンケート(再掲)
 ==================================

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1│ そろそろ翻訳者になりませんか?  〜本筋の能力編
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

これまでの3回のお話をまとめますと、

1)プロの翻訳者について現実とややずれたイメージを持つがゆえに、学習者
  の多くはプロの世界に飛び込めないでいる

2)プロの翻訳者に対する学習者のイメージが「足の速いサラブレッド」であ
  るとすれば、現実の翻訳者は「そこそこの足の速さも含めて様々な能力を
  持つ木曽馬」だ。(=サラブレッドとしてどれほど秀でていようと、プロ
  になるのは難しい)

3)サラブレッドにはなく木曽馬にある能力のひとつが、「持久力」である

ということでした。この3)以外にも様々な「木曽馬的能力」がある
のですが、それは次回以降にするとして、今回は「サラブレッド的能力」
についてお話しておこうと思います。

賢明な読者諸氏はとうにご推察のことと思いますが、「サラブレッドの足の
速さ」で例えたかったのは「純粋な翻訳力」です。先回お話ししたような、
短い納期とか、大量の原文とか、そういった要素をすべて抜きにした、
本当の翻訳の力。

サラブレッドのように、翻訳の力ばかりむやみにあったとしても、その他
の力がなければ翻訳者としては使えません。さりとて翻訳の力が少々
欠けていてもいいのかというと、当然ながらそうはいきません。

翻訳者に必要な様々な能力については前回までもいろいろ話して
きましたし、今後もごちゃごちゃと述べるつもりではありますが、
なんといっても「本筋の翻訳の能力」、これが最も大事であることは
言うまでもありません。

翻訳者たるもの、この世界に一歩足を踏み入れた瞬間から、足を洗う
最後の瞬間まで、常に翻訳力を磨くべし!と言いたいと思います。
自戒も込めて。

学習時代は、その能力を純粋に磨くことのできる、非常に貴重な期間です。
実際に仕事を始めてしまうと、それこそ量の多さに圧倒され、迫り来る
納期に恐れおののき、原文の内容の難しさに気絶しそうになり、時間が
ないのにコンピュータは止まる、隣のおばさんはなかなか帰ってくれないし
子どもは泣くし・・と、純粋に訳文だけのことを考える時間は驚くほど
少ないというのが実情です。

いま学習段階にある人は、そのことを肝に銘じて、意義深い学習期間を
送っていただきたい。

ただ、ひとつだけ言っておきたいのは、「どれだけ力を磨こうと終わりは
ない」ということです。この世界、分け入るほどに広く深く、底なし沼の
様相を呈してきます。アース&ピーチでたまに勉強会をもよおしたりすると、
だいたい「最初は簡単そうに見えたのに、深いね、これ」「ほんとに」
という会話になります。何年経っても、です。

したがって、「能力は高い方がいいが、無駄に高い必要はない」という
のは、どれだけ高めても頭打ちにならないのでキリがない、という意味でも
あります。終わりがないのですから、「“ある程度”力をつけてからプロに
なろう」などと思っていると、冗談でなく一生プロにはなれません。
そこはすっぱり割り切りましょう。

 「割り切るったって、それこそある程度の指標がなきゃ、
  どのタイミングでプロの道に進めばいいのかわからん!!」

はい、ごもっとも。そのヒントは「トライアル」ですが、これについては
また機会を改めてお話しできればと思います。

(次回は「スペイン語であってスペイン語でない編」をお送りする
予定です。お楽しみに!)

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃2│ 金沢でのセミナー開催に関するアンケート(再掲)
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

アースです。

わたしたちアース&ピーチが最後にセミナーを開催してから、すでに1年が
経過してしまいました。2人ともにいろいろと事情がありまして、なかなか
開催にこぎ着けられないのですが、心のなかではいつも「なんとかやりたい」
と考えております。

ところで、これまでのわたしたちのセミナー開催地は、名古屋での一回を
除くとすべて東京。他の翻訳学校でも「太平洋側の大都市」での開催が
多いようです。

しかし田舎の翻訳者アースとしましては、どうしても、大都市圏の恵まれた
学習環境の恩恵にあずかれない方々のお力になりたい!

・・というわけでいささか唐突ではありますが、まずは日本海側の真ん中と
いうことで、金沢にて以下のようなセミナーの開催を考えております。

 開催時期:未定

 開催場所:石川県金沢市内(近県からの参加も可能とするため、金沢駅近く
      を予定)

 受講料 :10,000〜15,000円を予定(3〜4時間+α)

 内容  :初級者〜上級者までなるべく幅広く対応。翻訳の学習だけでな
      く、たとえば翻訳界の実情や翻訳者の生態(?)についてのお話な
      どもできればと考えています。

ただし一定数の参加が見込めなければ開催に踏み切ることは難しく、
まずはアンケートをとらせていただきたいと思います。ご興味のある方は

http://form.mag2.com/slaephaetr

に行っていただき、ご記入をよろしくお願いいたします。少しでも行って
みようかなと思われた方はぜひご記入下さいね。そうしないと「開催の検討」
すらできない可能性がありますので・・。

また、開催場所だけは「金沢市内」に固定させていただきますが、いまの
段階ではどんなレベルのどんな希望者さんがいらっしゃるのか見当が
つきませんので、内容や開催日時についてはなるべく参加者の方のご要望を
踏まえつつ、柔軟に企画していくつもりです(そのため、アンケートの
メールアドレス欄にはなるべくご記入をお願いいたします。ご相談の
メールを差し上げる可能性があります)。

これまでにアース&ピーチで行ったセミナーの概要については

http://www.pie.vc/report/course_report01.html
http://www.pie.vc/report/course_report02.html

をどうぞご覧くださいね。

なお諸般の事情から、このセミナーはアース単独で行わせていただきます。
ピーチファンのみなさま、ごめんなさい。いつか必ずまた2人で
かけあい漫才でなくセミナーをやりますので、それまでお待ちください。

北陸地方で人知れず(?)スペイン語翻訳を学んでいる皆さん、ぜひご一緒に
勉強しませんか。(すでにプロの方々ももちろん歓迎です)

※アンケートの結果、また開催時期調整の結果等によって「開催見送り」に
 なる可能性もございますので、どうかご了承下さい。

※富山や福井はもちろん、金沢へのアクセスが比較的楽だと思われる滋賀、
 京都、大阪、新潟、そのほか一度金沢に行ってみたいとお考えの全国の
 みなさんのご参加も切にお待ちしております。

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◆編集後記◆
アースです。
きょうは七夕ですね。
七夕の日に降る雨のことを、織り姫さんと彦星さんが流す涙という
意味で「催涙雨(さいるいう)」と呼ぶそうです。新暦ではなかなか
晴れることのない7月7日ですが、きょうはどうでしょうか。
やっぱり涙雨になってしまうのかな。
ほんとのとこ、織り姫(ベガ)と彦星(アルタイル)は15光年離れて
いるのでぇ〜、いま電話しても織り姫の声が彦星に届くのに15年・・
そして彦星の返事が届くのにまた15年・・デートの約束をするのも
たいへんです。
それじゃあ泣いてしまうのも無理ないよ。
ってちがう?ちがいますね。ハイ、すみません。
ともあれ、少しでも晴れることをお祈りしましょう。

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