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2009年9月9日

 スペイン語翻訳者になろう vol.131

 おはようございます。アースです。
 おととい7日は、二十四節気の「白露(はくろ)」でした。
 露が降りて秋が深まり始めるころということなのですが、
 例年なら「秋なんてまだまだぜんぜん」という時期ですよね。
 でも今年はまさにずばりどころか、二十四節気よりずっと早く
 季節が進んでいるような気がします。
 というか今年の当地は夏がなかったし。扇風機もいちおう出した
 けれど、ほとんど活躍しないままにしまうことになりそう。
 まさかこのまま厳冬に突入!なんてことがないように祈りたい
 ものです(寒いのは好きですが、雪かきは嫌い)。

 さて、きょうも引き続き経済ワードシリーズの「ちょくねり篇」です。
 「もう経済はいいよ〜!」という方のために、来週はちょっと息抜き
 する予定。でもまずは今週、がんばってちょくねっちゃいましょう。

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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┃  経済ワードをスペイン語で学ぼう【ちょくねり篇】
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今回は、先週学んだ crecimiento economico というワードの入った短文を
訳してみましょう。

「GDP」の回(vol.129)で言いましたように、経済成長率とは、
「ある期間のGDP額と別の期間のGDP額を比べて、どれだけの
割合で減ったか増えたか」を見るものでした。それを踏まえて
読んでください。

◇本日の課題
El Banco de Mexico (central) reviso' a la baja su pronostico de
crecimiento economico en 2009, cuando preve' una contraccion del PIB
de entre el 6,5 y el 7,5% por la crisis economica mundial.
※単純な構造ですので、いつもの構造図は省略します。

【語注】
Banco de Mexico (central):「メキシコ銀行」ですが、カッコ内にあるとお
         り central すなわち各国の「中央銀行」に当たりますの
         で、通常は「メキシコ中央銀行」と訳されます。
reviso'<revisar:見直す
pronostico   :予想、予測
preve'<prever :予想する、予測する
contraccion   :縮小

【直訳】
メキシコ中央銀行は、2009年における経済成長の同行の予測を下方へ見直し
た。2009年には、世界的な経済危機による6.5%から7.4%の国内総生産
(GDP)の縮小を予想している。

※ 関係副詞 cuando は直前の 2009 を受けています。辞書通りに訳せば
 「(中銀は)その年=2009年に、成長率を○%の縮小と予測する」つまり
 「予測する」という動作が行われたのが「2009年」ということになります
 ね。もちろん今回の文章でもそれは事実なのですが、より具体的に言えば、
 ここでは「(中銀は)2009年"について"、成長率を〜と予測している」こ
 とを指しています。

【練り訳案】
メキシコ中央銀行は世界的な経済危機を受けて2009年の経済成長率予測を下方
修正し、-6.5%〜-7.5%とした。

※ この文章の難点は、後半の contraccion del PIB が crecimiento
 economico (正確にはマイナスの crecimiento )と同じであるという点で
 す。スペイン語ではこのような言い換えが頻繁に行われますが、直訳にそっ
 て原文通りに訳すと、たとえば

  メキシコ中央銀行は2009年の経済成長率の予測を引き下げた。世界的な
  経済危機が原因で同年の国内総生産(GDP)の縮小率は6.5%〜7.5%
  になると同行は予想している。

 のようになり、若干しつこい印象になります。「GDP」の回で書きました
 とおり、「経済成長率」とは「GDP成長率(マイナスならGDP縮小
 率)」のことですから、案1のように日本語ではひとつにしたほうがわかり
 やすくなります。

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◆編集後記◆
ピーチです。
皆さま、「どうぞ後置話法」をご存知ですか?
・・実はこれ、わたしが勝手に命名したものですので、誰もご存知ない
はずなのですが、 最近この話法が勢力範囲をじわじわ拡大している
ような気がします。
「それ、なんじゃい?」
と思われるでしょうから説明しますと、通常前に置かれるべき「どうぞ」
という言葉を後ろに持ってくる話法のことです。例を挙げれば、
「よろしくどうぞ」
「お大事にどうぞ」
「ごゆっくりどうぞ」
等々。
気のせいかもしれませんし、意識しているせいかもしれませんが、
最近上記例のような言い回しが、頻繁に我が耳に飛び込んでくるのです。
この話法の台頭の理由に関して、あれこれ考えてみたところ、
「『どうぞ』を前に持っていくと、言葉が長くなる(例:どうぞよろしく
 お願いします) から、省力のため」
「どうぞを文末にもってくることで、手軽に丁寧感を出そうとしている」
などが思い浮かびました・・が、真相はもちろんわかりません。
ただ、個人的好みでいえば、わたしは前置のほうが好きで、例えば病院で
「お大事にどうぞ〜」
といわれるよりも
「どうぞお大事に〜」
といわれる方が心地よく、早く回復しそうな気すらします(これは個人的
好みの問題ですかね)。
・・・ということで、次号もどうぞよろしく!

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