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2009年8月19日

 スペイン語翻訳者になろう(アンコールシリーズ 第5回)

  7月22日から5週にわたり、本メルマガのバックナンバーから
  記事を厳選してお届けしています。既読の方も新たな気持ちで
  読んでくださいね。
                  アース&ピーチ

  (アンコールシリーズは今回で終了です。来週からまた通常の内容で
   お届けしますのでお楽しみに!)

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┃  紙の辞書を引こう その3
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今回は紙の辞書を使うとよい理由、最後の2つです。

●別の「一瞥」効果

前回は、紙の辞書では最初の語義だけでなく、用例、次の語義、イディオム、
補足情報などが「一瞥」できる、という効果を挙げました。紙の辞書には、
それとは別の一瞥効果もあります。

すでにお気づきと思いますが、目的の単語だけでなく、前後の単語も
目に入る、ということ。例えば lenguaje を引いてみましょう。
電子辞書では、

 lenguaje (言葉づかい、言語; 用語 i) [用例]〜)
 lenguaraz
 lengueta
 lenguetada
   …

とリストが出てきますが、中身が見られるのは目的の lenguaje だけ。
その先に進もうとするとボタンを押す必要があります。

ボタンを押したその時点で、周辺の単語たちとはさよならバイバイよ。

でも紙の辞書では? すぐ上に lenguaje(シタビラメ)というのを
見つけました。アハハ。「舌平目」というのは「まんま」の訳なのね。
(それとも「舌平目」を lenguaje と訳したのかな??)

後ろのほうに目を移すと、lenguaraz(おしゃべりな)。アハハ。
私のことですかい。

とまあ、これは趣味の領域かもしれませんが、他に例えば impulso を
引いてみましょう。小学館の『西和中辞典』ですと、その前後には、

 impulsador
 impulsar
 impulsion
 impulsividad
 impulsivo
 impulso ←目的の語
 impulsor

これだけの関連語が並んでいます。しかもほとんどは目的の語より前に
ありますから、電子辞書では目に入らないものばかり。これで impuls-
関連の動詞、名詞、形容詞が征服できました。覚える必要はないんです。
なんとなく見ておくだけで、いつかどこかで役に立つこと請け合いです。

それに、例えば名詞のところで納得のいく訳語がなかったときに、
動詞を見ると、「ピン」とくる訳が載っていたりしますしね。
(それを名詞形にして使うのです)

ついでに、impulso のすぐ左側の写真に目が行ってしまうので見てみると、
tienda sin impuestos(免税店)。ほおほお。なんてキリがないので
ここでやめておきますが、目的の語の前後が見られるこの効用については
わかっていただけたでしょうか。

●書き込める

最後です。昔は「辞書にぎゅうぎゅう書き込んでいた」人も多いのでは
ないでしょうか。

何度も繰り返しているように、辞書には「訳の候補」しか載って
いませんから、文脈に合った語義が見つからないこともしばしばです。
天啓のように素晴らしい訳語を思いついたとき、辞書にさっと
書き込んでおく。するといつか役に立つことがあるかもしれません。

あるいは、よく目にする語の組み合わせを書いておくとか。なんとなく
自分で感じたニュアンスをメモしておくとか。

これも電子辞書では到底できないことです。(いつか「メモ機能」なんてのが
つきそうではありますが)

もっともこれ、改訂版が出たときには非常に困るのですが、西和辞典のように
次が出るまでに何十年もかかっていると、しまいには自分のメモを覚えて
しまいそう。

くどくどと書いてきましたが、いかがだったでしょうか。プロ、学習者を
問わず、日々電子辞書に頼りっきりのみなさん(私たちも)、初心に帰って、
また紙の辞書をボロボロになるまで使い込んでみませんか。

※今回は、CASIOさんの電子辞書を例として使いました。他のメーカーは
 仕様が違う部分があるでしょうけれど、「一瞥できない」という点では
 同じですよね。

※この文章は、決してCASIOさんはじめすべてのメーカーさんの電子辞書を
 否定するものではありません!電子辞書がなかったら、もうどうすれば
 いいやら、オロオロ…。


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