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2009年3月25日

 スペイン語翻訳者になろう vol.114

 おはようございます。アースです。
 現在、アース&ピーチは地下にこもってサマザマなことを
 企画立案しております。4月以降に発表して行きますので、
 皆様楽しみにしていてくださいね。

 きょうはひとつだけ、先行発表しちゃいます!
 わたしたちは昨年5月、日本初?の本格的なスペイン語翻訳解説書
  『スペイン語実務翻訳講座
      〜ちょくねりメソッドで確かな翻訳力をつけよう』
 をPDFファイルでのダウンロード方式で発売いたしました。
 PDF方式も好評をいただいてはいるのですが、「製本版は
 ないのでしょうか。紙のほうが勉強しやすいのですが・・」という
 お声もちらほら。
 そこで、今回そうした声にお応えすべく、一回限定で簡易製本版を
 作ることにいたしました。

 現在、本教材のご購入をお考えの方で、PDFより紙版が
 いいかも?と思われる方は、お急ぎでなければ少々お待ち下さい。
 4月下旬より1ヶ月のあいだ申込みを受け付け、6月初旬に
 発送の予定です。詳しくは4月半ばの本メルマガにて!

 さて、きょうは「おくりびと」第4回です。

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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┃ 「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
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今回の課題文は、前の3号(第111〜113号)に続く文章です。前の3号を
ざっと見直してから、今号に取り組むことをお勧めします。

【「おくりびと」(4)】

◇本日の課題
En el filme, el personaje de Motoki vende su caro violonchelo y se
traslada con su mujer a la fria localidad del norte donde crecio'
en un intento por empezar una nueva vida.

【構造図】
En el filme,
el personaje de Motoki
       (1) vende su caro violonchelo y
       (2) se traslada con su mujer a (3)la fria localidad del norte
                                                    (4)donde crecio'
                         (5)en un intento por empezar una nueva vida.
※ (1)と(2)が並列(文法的にまったく同等の内容が並んでいること)です。
※ (4)の donde の先行詞は(3)です((3)〜(4)の部分の意味は「彼が育った北
 の寒い土地」となります)。
※ crecio' の主語は el personaje de Motoki です。
※ 文脈から、(5)は(1)〜(4)全体にかかっていると考えられます。なぜなら、
 チェロを売ったことも、生まれ故郷に帰ったことも、「新しい人生をはじめ
 るための行動」と解釈するのが文脈上自然だからです。

【語注】
personaje:登場人物
se traslada<trasladarse:+aで「〜へ移動する、引っ越す」
localidad:土地、地域

※ en un intento por empezar...について。既存の西和辞典には「al
 intento de=〜する目的で」などしか載っていませんが、「en un intento
 por+不定詞」でも同じように「〜するつもりで、〜する目的で」という意
 味です。

◇本日の課題(再録)
En el filme, el personaje de Motoki vende su caro violonchelo y se
traslada con su mujer a la fria localidad del norte donde crecio'
en un intento por empezar una nueva vida.

【直訳】
その映画で本木の登場人物は、新しい生活を始める目的で、彼の高価なチェロ
を売り、彼が育った北の寒い土地に彼の妻とともに引っ越す。

【練り訳案1】
映画の中で本木が演じている人物は、新たな生活を始めるために、チェロを売
り、故郷の寒い北の地に妻とともに移り住む。

※練り訳にあたってのポイント※
1) el personaje de Motoki を直訳では「本木の登場人物」としています
 が、日本語としてはいかにもおかしいですね。実際の意味を考慮に入れれ
 ば、「本木が演じる人物」、「本木が扮する主人公」ということですので、
 それが分かるように訳せばOKです。

2) con su mujer と a la fria localidad del norte donde crecio' と
 en un intento por empezar una nueva vida の3つは、日本語ではどんな
 順序にもできます。練り訳案として挙げた4つ以外にも可能だと思いますの
 で、いろいろ工夫してみてくださいね。

3)この文章に出てくる動詞(vende と se traslada)は現在形が使われてい
 ますが、実際はチェロの売却も引っ越しも、映画の途中で「すでに行われた
 こと(過去のこと)」となりますので、訳文も過去形にして構いません(練
 り訳案2参照)。

【練り訳案2】
「おくりびと」で本木が扮する人物は、新たな暮らしを始めようと、持ってい
た高価なチェロを売り払い、自分が育った寒い北の地に妻とともに移り住ん
だ。

【練り訳案3】
映画の中で本木扮する主人公は、新生活を始めるため、所持していた高額な
チェロを売り払い、妻とともに寒冷な北の地にある故郷へと居を移す。

【練り訳案4】
作品の中で本木が演じている人物は、高価なチェロを売り、北日本にある寒冷
な生まれ故郷へと妻とともに戻っていく。心機一転、新しい人生を始めるため
だ。

◆編集後記◆
ピーチです。ラ・プリマベーラ・ハズ・カム!
WBCが終わりました。
最初はこっぱずかしく感じていた(わたしだけ?)「サムライジャパン」の
呼称も、これだけ連日、聴覚と視覚に千本ノックのごとく打ち込まれて
いると、最後には慣れてしまうものですね。
しかしいくら耳目にしてもどうしても慣れる(受け入れる)ことの
できない言葉もあるもので・・・わたしにとってそれは
「リスペクトする」
です。最初耳にしたときは
「ひゃ〜!なにそれ?!いまなんて言った?聞き間違いだと言って!」
と脳内黒板に「字消し線」をひきまくっていましたが、聞き間違いどころか
この表現、どんどん市民権を得てきてしまっているようで・・・
「まずは相手をリスペクトすることです」
(「敬意をもつ」でいいだろ!)
「この曲は彼女がリスペクトしている△△氏とのコラボ作です」
(「尊敬」といえ!)
などと、「リスペクト災禍」とひそかな対戦を繰り広げる日々であります
(ひそかすぎる)。
その点、決勝戦前に「韓国代表チームに敬意を表する」と発言した原監督、
さすがですなぁ。
「韓国代表チームをリスペクトする」
などといわれていた日には、サムライジャパン(あ、言えた)に対して
不信感を持ってしまうところでした(そこまで・・)。


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