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2009年2月18日

 スペイン語翻訳者になろう vol.109

 ピーチです。おはようさん。
 今回は「インフルエンザ特集」の第3回目です。
 この特集、なんだか回を追うごとに、内容(原文というより解説や
 訳例)が高度化してきている・・・ような気がするのは、単なる
 気のせいでしょうか?

 お〜い、皆さぁ〜ん!無事ついてきてくださってますかぁ?
 もしかしたら、
  「なんだか小難しいから、登録解除しようかな」
 などと衝撃の決断(!!)をしつつある方もいらっしゃるかもしれぬと
 ちょっと恐れ気味のわれわれであります。
 だから・・というわけではないのですが、お知らせです。
 来る3月、本メルマガでは、難易度をぐっとマイルドにした

   「翻訳初心者向けちょくねり講座」

 をお送りする予定です。
   「翻訳に興味があるけれど、今のメルマガのレベルは高すぎる」
 と嘆息気味の方や
   「それほど難しくない文でもなぜか誤訳が直らない」
 とお悩みの方、
   「西文和訳力を高めて西検に合格したい!」
 という意気込みをお持ちの方など、
 幅広い層の皆様にお読みいただけるものにしたいと思っています。
 (もちろん、上級者の方にとっても基本の見直しのための好機として
  いただけると思いますので引き続きのご愛読を宜しくお願い致します)

 それでは、今週のメニューを始めましょう。
 (目で字を追うだけでなく、できれば一緒に手を動かしながら
  〜訳しながら〜お読みくださいね)

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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┃1│ 「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
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【インフルエンザ(3)】

◇本日の課題

Los brotes de gripe aparecen en invierno, y los virus cambian de
un an~o a otro por mutacion genetica. Como en ciertos an~os la cepa
es mas virulenta que en otros, el numero de enfermos varia entre
el cinco y el 15 por ciento de la poblacion. Hay quienes mueren de
gripe, sobre todo ancianos y enfermos cronicos; el numero de muertes
oscila entre 250,000 y 500,000 en el mundo, segun la virulencia de
la cepa. Esta gripe estacional no representa peligro para la gente
sana; como es una ligera variante de la que ya nos ha enfermado,
gozamos de cierta inmunidad contra ella.

※単純な構造ですので、いつもの構造図は省略します。

【語注】
brotes  :出現
gripe  :インフルエンザ、流行性感冒
mutacion genetica:遺伝子変異
cepa   :株
virulenta:悪性な、辛辣な
cronicos :慢性的な
oscila<oscilar:〜の幅で変動する
virulenta:悪性(度)、辛辣さ
variante :変形、変種
inmunidad:免疫

【直訳】
インフルエンザの出現は冬に現れ、そのウイルスは遺伝子変異によって毎年変
わる。ある年にはその株は他の年よりも悪性であるため、病人の数は人口の
5〜15%のあいだを変動する。インフルエンザで死ぬ人がいる。とくに老人と
慢性的病人である。死者の数は、その株の悪性度によって、世界中で25万人か
ら50万人の幅で変動する。この季節性の流行性感冒は健康な人々にとっては危
険を意味しない。というのは、すでにわれわれが罹患したことのある感冒の軽
い変形であるため、われわれはそれに対する一定の免疫を享受しているからで
ある。

※最後の文章には ;(セミコロン)が入っています。通常、セミコロンはカ
 ンマとほぼ同じ役割を持つのですが、ここでは明らかにセミコロン以下が前
 の部分の理由説明になっており、 :(コロン)と同じ役目を果たしていま
 す。単にこの文章の筆者がタイプし間違えたのかもしれませんね。ちなみに
 3文目(Hay quienes mueren〜)にあるセミコロンは、2つの文章を区切る
 という本来の役割で使われています。

【練り訳案1】
インフルエンザは冬に発生し、ウイルスは毎年のように遺伝子変異する。例年
より悪性のウイルス株が発生する年には、人口の5〜15%が発症する。とくに老
人や慢性疾患患者ではインフルエンザで死亡する人もおり、その数はウイルス
株の悪性度によって変わるが、世界で25万〜50万人に達する。季節性の流行性
感冒であるインフルエンザは、健康な人にとって危険なものではない。自分が
以前かかったことのあるウイルスがわずかに変異しただけのものならば、一定
の免疫力を持っているからである。

【練り訳案2】
インフルエンザは冬に発生し、ウイルス遺伝子は年々変異を見せている。ウイ
ルス株が例年に比べて悪性である年には、罹患者数は人口の5〜15%に上る。イ
ンフルエンザによって命を落とす人もいる。主な犠牲者は高齢者と慢性疾患患
者だ。死者数は世界中で25〜50万人を数えるが、その数はウイルス株の悪性度
によって決まる。とはいえ、この季節性の流行性感冒(インフルエンザ)は、
健康な人にとっては恐れるに足りない。罹患経験のあるウイルスがわずかに変
異したものであれば、一定の免疫が体に備わっているためだ。

※最後の como 以下の直訳では、「私たち全員がかつて罹患したことのあるウ
 イルスの軽い変種なので、私たち全員が一定の免疫を持っている」ようにも
 読めてしまいますが、実際には「全員が罹患したことのあるウイルス」など
 存在しないのではないかと思います。したがってここは注意して訳す必要が
 あります。上記の練り訳では、調査したうえで「罹患したことのある人なら
 ば一定の免疫力がある」という意味でとりました。

 なお、余談ですが、この文章のように、「事実関係を調べずにただ原文を日
 本語に置き換えてしまうと、誤訳につながる可能性が生じそう」なものにつ
 いては、しっかり調査しましょう。つまり、「このスペイン語はいく通りか
 に解釈できそうだが、正しくはどういうことなんだろう?」と思った場合は
 「迷わず調査!」です。調べても解決しない場合もあるでしょうが、その場
 合は原文になるべく忠実かつ文脈に照らして無理のない「落とし所の訳」を
 探るしかありません(このあたりの感覚は訓練で培えますのでご安心を)。

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◆編集後記◆
アースです。
長年ほしかった「ホームベーカリー」を買いました。
さっそく、ベーシックな食パンコースで焼いてみたところ・・
おわわわ〜いいにおいだ〜シアワセだす。
きゃ〜ちゃんと膨らんでますわ!(あたりまえだっ)
味は、気絶しそうなほどではありませんが、
もちろんおいしかったです。
次はライ麦パンに挑戦だ!

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