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2008年8月20日

 スペイン語翻訳者になろう vol.085

 おはようございます、アースです。
 先週号では、雑記がありますと前書で言っているのに載ってないじゃん!
 と思った方がいたようです。あれは実はあぶり出しだったのですが、
 気がつかれましたか?
 ・・・なんて往生際の悪いことを言っていないで、はい、認めます。
 前書を前週のものと入れ替えるのを忘れました。失礼しました。

 さて、気分を変えて。オリンピックもそろそろ終盤に入ってきましたね。
 仕事を挟みつつも朝から晩までついつい見てしまいます。
 いろいろと悪い面を指摘されつつも、やはりオリンピックには他の大会
 とは違う魅力があるなぁと感じます。変に感動物語にしたり、日本ばかり
 やたらと応援するような報道にはちょっと閉口ですが。
 このメルマガも、今週から数回にわたり、オリンピックにちなんで
 スポーツ特集をお送りします。

 ==<もくじ>===========================
   1) 時事ワードをスペイン語で学ぼう【体操】
   2) 実例を見てみよう
 ==================================

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

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┃1│時事ワードをスペイン語で学ぼう【体操】
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きょうは「体操」をとりあげます。カタカナ語の多いスポーツの世界で、
なぜか体操の種目名だけは日本語そのままですよね。それだけに、
スペイン語でなんというのか、見当がつかないものも多そうです。

まず、「体操」そのものは gimnasia artistica といい、「新体操」の
gimnasia ritmica と区別しています。新体操のほうがどちらかというと
芸術的なような気がしますが、まあそこは追究しないでおきましょう。

ちなみに「トランポリン」は gimnasia trampolin です。gimnasia は
西和辞典には「体操」としか載っていませんので、つい鉄棒やあん馬などを
使ういわゆる体操競技のことか、そうでなければラジオ体操のようなものかと
思ってしまいますけれども、要するに素手かあるいは器具を用いて室内で
技術を競うスポーツのことを広く指しているのでしょう。(もちろん、
gimnasia にはラジオ体操のような普通の人もできる(?)体操の意味も
あります)

さて、それでは個々の種目名を見ていきましょう。

鉄棒  barra fija(単に barra とも)
平行棒 barras paralelas
段違い平行棒 barras asimetricas
跳馬  salto(あるいは potro)
つり輪 anillas
あん馬 caballo con arcos
床運動 suelo
平均台 barra de equilibrio

おもしろい!段違い平行棒なんて、なんというかさっぱり見当が
つかなかったのですが、asimetrico つまり「アシンメトリーの、非対称の」
を使うわけですね。正確には barras paralelas asimetricas となるの
でしょうけれど、長すぎるので「段違い棒」とだけ呼んでいるのでしょう。

あん馬の「あん」は漢字では「鞍(くら)」ですから、日本ではあの
持ち手?を鞍の一部分にたとえているわけですが、スペイン語では
「アーチつきの馬」・・なるほど。

気をつけたいのは、「2つあるものは複数形」にすべきであるということ
ですね。たとえば barra paralela では意味をなしませんので、必ず複数に
する必要があります。

※見やすくするため、上記ではすべてアクセントを除いてあります。意外な
ところにアクセントがつくものもありますので、気になる方は辞書で
確認しておいてくださいね。

さて、それではいくつか実際の使用例を見てみましょう。

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┃2│実例を見てみよう
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◇El equipo chino se ha puesto al frente de la ronda de clasificacion
de la gimnasia artistica masculina en Pekin.
北京オリンピックの体操男子団体総合予選で中国チームがトップに立った。

◇Barra: Muy correcto, pero con poca dificultad. Nota: 14,150.
Vigesima tercera posicion al termino de la cuarta rotacion.
鉄棒:非常に正確な演技を見せたが技の難易度は低かった。14.150点。第4
ローテーション終了時点で第23位。

◇Jiang saco' una nota de 14,775 en su salto de la ronda de
clasificacion, la peor nota del equipo chino.
予選で江の跳馬は中国チーム最低の14.775点だった。

◇El colombiano Jorge Hugo Giraldo, unico representante de su pais
en la competicion masculina de gimnasia obtuvo en la clasificacion
de hoy un 14,200 en suelo, un 13,350 en caballo con arcos, un 13,950
en anillas, un 15,150 en salto, un 14,025 en paralelas y un 13,975
en barra.
きょう行われた体操男子個人総合予選で、ただひとりのコロンビア代表ホルヘ
・ウゴ・ヒラルドの得点は、床14.200、あん馬13.350、つり輪13.950、跳馬
15.150、平行棒14.025、鉄棒13.975だった。

◆編集後記◆
ピーチです。
皆さんは文庫本を読む時、本編を読んでから解説を読みますか?
それともまず解説を読んでから本編に移りますか?
あくまで私見ではありますが、世にある8割の解説は
「なくてもいい」ような代物です(言いきった・・・)。
しかしごく稀に、読後、本を抱きしめて天を仰ぎ、
「この解説を読めただけで仕合せ・・」
と嘆息するくらい素晴らしいものに出会えることもあります。
わたしにとっての近年のベストは、
「雪沼とその周辺(堀江敏幸著)」
に池澤夏樹氏が寄せた解説だったのですが、ついにそれを
凌駕するものが現われました。それはハヤカワ文庫の
「小指の先の天使(神林長三著)」
の解説文です。
巻末8ページに広がる解説という名の小宇宙のなかで大笑いし、感涙し、
共感し…。1人の著者とその作品をここまでひたむきに愛せる解説者と、
これほどまでに純粋な思慕の詰まった「恋文」(あれはすでに「解説」では
ありません)を捧げてもらえる著者、そしてその両者の幸福な出会い…。
これこそこの世の奇跡なのではないでしょうか。
(奇跡はオリンピックの中にだけ生まれるのではないのです!
…と、時事ネタ?に持ち込んでみましたが、かなり強引?)

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