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2008年7月

 スペイン語翻訳者になろう(アンコール第2回)

  7月23日から1ヶ月にわたり、本メルマガのバックナンバーから
  記事を厳選してお届けしています。既読の方も新たな気持ちで
  読んでくださいね。また今週は久々の「ピーチのメタボリック雑記」
  もあります(こちらはバックナンバーではなく、最新のものです)。

                      アース&ピーチ

  ==<もくじ=======================
    1) 見直し、見直し、見直し!
    2) ピーチのメタボリック雑記
  ==============================

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1│ 見直し、見直し、見直し!
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

先回は、「きちんと訳すくせをつける」ことについてお話ししました。
ではどうすれば「きちんとした訳」にできるのでしょうか。

大前提は、「原文を正確に読み取る力」。
これはそれぞれにがんばって獲得するしかありません。
ガンバレ〜!(旗振り応援)

それ以外どうするのって? はい、「見直し」です。これに尽きます。
時間・気力・体力のある限り、最後の最後までねばって見直しをする。

またか…と、皆さんの耳にはもうタコができているかもしれませんね。
でもほんとだからしょうがないもん。

ただ、効果の上がりやすい見直し方というものはあると思います。

「一晩寝かせて次の日に見直せ」とよく言われますが、
実際問題として、そんなに納期に余裕のある仕事はそれほどありません。
訳した端からすぐ見直しせねばならないのがふつうです。

人間というものは、自分のことは疑いたくないものですよね。
でもその頭のまま自分の訳文を見直しても、「たぶん正しい」という
前提のもとに見ているわけですから、何度やっても結果はあまり
期待できません。

ではどうするか。

ここで話は180度変わりますが、最近、医療過誤事件が頻発していますよね。
その原因の一部は、「医者・看護師は間違いを犯さないもの」という
思い込みにあると言われています。

例えば薬剤師さんが処方箋を見ながら薬を棚から選んでいるとして、
処方箋にはA薬と書いてあるのに、隣のB薬を取ってしまうことは
ありえない、という思い込みです。でも実際には、この手の間違いが
起こっています。

皆さんも、冷蔵庫をあけてマヨネーズを取ろうとしたのに、ケチャップを
取ってしまった…というような間違いがあるでしょう。マヨネーズと
ケチャップの間違いならば、「どじ!」の一言で済みますが、
医療現場ではそうはいきません。

したがって最近では、人間はぜったいにミスを犯すものであると認め、
それを前提として、医療システムの構築を図っているそうです。
(薬の容器の色を変える等)

翻訳でも、同じことが言えると思うのです。つまり、「私の訳って
すばらし〜!」ではなく、「絶対に読み間違い、訳し間違いはある」
という前提で見直しをするのです。

なかなか難しいのですが、それでもやらねばなりません。

他にも、「ポイントごとに見直す」という方法があります。例えば

  1)数字
  2)固有名詞
  3)動詞部分(時制など)
  4)名詞と形容詞の係り方
  5)文章の構造

などのポイントに絞って見直します。
これは文章の内容によっては使えないこともあるでしょうし、
ポイントもそれぞれに工夫するべきと思いますが、要するに
「漫然とチェックする」の逆を目指すわけです。

もっとも、このチェックをしたとしても、最終的には文章全体・細部の両方を
見渡す「総合見直し」が絶対に必要です。

小姑のようにうるさく言ってしまいましたが、半分は自分向けかも…
同じような文章を訳すことが続くと、ついつい気を抜いてしまいがちに
なります。海より深く反省したところで、本日はお開き。

(番外編としては、「いやなやつが訳した文章だと思い込む」、
これ、けっこう効きますよ! 批判的に見ると、いろいろとあらが
出てくるもんです。え、人間性を疑う?…忘れて下さい)

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃2│ ピーチのメタボリック雑記
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

聖火の祭の開幕が目前の盛夏です。
夏休みといえば宿題、宿題といえば読書感想文ですね
(若干ムリヤリロン・・)。

そして読書といえば、わたしが本好きであることを知る人たちから、
本に関する相談や質問をいただくことがあります。
そのなかでも結構多いのが
 「どうしてそんなに沢山読めるの?」
というもの。

う〜ん。それほどの冊数を読んでいるわけではないのですが、日ごろの態度が
えらそうなせいか、一部の方々からは「たいそうな冊数を読んでいる」という
印象を持たれているようです。

実際は、小説などであれば1冊を1週間かけてじっくり読むこともあるような
スローリーダーなので、そのペースでいけばそんなに沢山読めやしません。

ただ、専門書や実用書など「幅広く沢山の情報が欲しい」系の読書
については、短時間で必要かつ十分な情報をとれるようになりたいと思い、
しょうしょう訓練を積んだのも確か。
(ですから、沢山読んでいるように思われることがあるのは、この分野に
限っての話でしょう)

訓練と言っても、いまはやりのフォトリーディングをはじめとする速読術の
セミナーを 受けたわけではありません。
それができれば一番良いのでしょうが、諸々の理由でなかなか難しいので、
速読に関する本を手当たり次第に読んで、紹介されているメソッドを
組み合わせながら、 自分に合うやり方を開発してみたのです。

そのやり方が別段優れているとは思いませんし、「自分に合う方法」が
ひとにも合うとは限りませんので、ここでわたしのメソッドを紹介する
つもりはありません。

その代わり・・と言ってはなんですが、明日(31日)、わたしの知人が書いた
読書術に 関する本が発売となりますので、皆様に御紹介したいと思います。

『フォーカス・リーディング
 〜「1冊10分」のスピードで、10倍の成果を出すいいとこどり読書術』
 寺田昌嗣 著

(著者の寺田さんは「SRR速読教室」を主宰されている方で、この分野では
プロ中のプロ。氏のセミナーは毎回2〜3ヶ月前には満席御礼となる
超人気ぶりだそうです)

この御本、来月11日には「週刊東洋経済」に取材記事とセットで紹介される
そうで、前評判も上々のようです。
御関心をもたれた方はぜひご一読ください。わたしも発売日には書店に走る
つもりです。

〜〜以下、わたしのもとに届いた、同書の紹介文です〜〜〜〜 

自分への投資の方法は、セミナー受講、資格取得などいろいろありますが、
やはりビジネスパーソンにとって最大の投資は「読書」。

しかし、年間77000冊もの書籍が出版される時代。

価値のある情報を的確につかみとり、自分の力に変えていかなければ
なりません。

人より一歩先に未来を正しく読み解くためには、情報の【効率的】な
収集力が必須。

同時に自分のビジネス力を高める【効果的】な学びも必要になります。

それを同時に満足させる「読書術」の本が出版されました。

タイトルは

『フォーカス・リーディング
 〜「1冊10分」のスピードで、10倍の成果を出すいいとこどり読書術』

読書の「効率」を劇的に高める「1冊10分」の速読術トレーニング法
とともに読書の「効果」を高めるための速読術の活用法について、具体的な
【技術論】を展開しています。

著者はビジネスパーソンから絶大な支持を誇る「ビジネス速読術講座」の
主催者である寺田昌嗣。この講座は2〜3ヶ月前には満席御礼となる
人気ぶりです。

その人気の秘密は、やはり【確かな技術が身につく】こと。

寺田自身が「能力」依存の速読講座にいくつも挫折し、7年かけて「技術」と
して速読メソッドを構築。特殊な能力に依存しないため、修得率は97%を
上回るといいます。

そして、この講座、実は受講者の顔ぶれもすごい。

石原明氏、吉野真由美氏、武沢信行氏といったベストセラー作家、人気
コンサルタントが受講し、その効果を絶賛しているのです。

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短時間で、しっかりと学びたいと願うあなた。
ぜひこの本とプレゼントをセットで手に入れてくださいね。
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◆編集後記◆
ピーチです。
世間では暑い暑いといわれていますが、冷房をほとんど使わない自分は、
外に出ると「わ〜涼し〜」と嬉しくなることすらあります
(扇風機が回っているだけの室内は、基本「ムワっ」としていますので)。
冷房に依存しなければ、体がだるくなることもありませんし、以前悩みの種
だった冷え症ともほぼサヨナラできました。
そのうえ、CO2排出量は抑えられて、電気代の節約にもなる。
ちょっとの期間我慢して慣れてしまえば、いいことばかりです。

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 スペイン語翻訳者になろう(アンコール第1回)

  7月23日から1ヶ月にわたり、本メルマガのバックナンバーから
  記事を厳選してお届けしています。既読の方も新たな気持ちで
  読んでくださいね。
                  アース&ピーチ

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ きちんと訳すくせをつける
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「まーたまた当たり前のことを言っちゃってぇ〜」
と、軽く言ったそこのあなた。

ほんとうに?ほんと〜にいつもきちんと訳せていると言えますか?
(朝からつめよってどうする)

実はこの「きちんと訳す」という行為、なかなかどうして、一筋縄では
いきません。普段の自分を省みると耳が痛いですが、自戒も込めて、
お話をしていきましょう。

このメルマガの第2号「出版翻訳と実務翻訳の違い その2」
http://espanol-traduccion.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/30/index.html
で、正確さに欠ける訳の例を紹介しました。

hoy の訳が抜けていたり、最上級なのに比較級で訳したりしていましたね。
それぞれはすごく小さなことですし、確かに大勢に影響はないのですが、
やっぱりだめなんです。

細かいところを犠牲にしても、「こなれた日本語」のほうがいいのでは、
と考える人がいるかもしれません。

しかしこの「こなれた日本語」というのが結構大きな落とし穴で、
訳文を日本語らしくしようとするあまり、だんだんと原文から離れていって
しまうことがあります。

原文から離れては本末転倒ですし、なにより「翻訳」でなく「創作」、
場合によっては「抄訳」になる可能性さえあります。
(「超訳」というのもありましたが…)

何を言っているのかわからない日本語ではさすがに困るけれども、
実務翻訳では、こなれた日本語よりもまずは正確さ。
1にも2にも正確さです。

先日は自動車のマニュアルの例を挙げましたが、他にも法律文、
契約文、公正証書、特許などの翻訳では特に、一字一句読み取って、
ただの一言も付け加えず、ただの一言も省略せず、訳す必要があります。

こうした文章を正確に訳す必要がある理由は、皆さんにもおわかりでしょう。
どこかに間違いがあると、人々の生命・権利・財産などに直接的に影響する
かもしれないからです。

例えば投資レポートでは、誰かがそれを理由に株を買って大損したり、
原発の建設法では、組み立てるうちに臨界!、法律文では戦争勃発さえ
あり得るかもしれません。(日本国憲法の創案が英語で書かれ、それを
短い時間で翻訳するうちにニュアンスが微妙に変わっていったという話は
有名ですよね)

・・・とまあこんな大事には至らないまでも、それくらいの認識を
もって、原文に忠実な訳を目指そうではありませんか。
そう、実務翻訳者は責任重大なのです!

ではどうすれば「きちんとした訳」にできるのか。これについては
次回お話しようと思います。

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◆編集後記◆
アースです。
先日、中南米のインフレ率に関する報道文を訳す機会がありました。
どこの国も、政府や中銀の年間目標をすでに超えたか超えつつある、
という話で、1ー6月期に最も高かったのがベネズエラの約15%。
市民は大変だろうな・・とぶつぶつ言いながら訳し進めていくと、
2,2 millones de puntos porcentuales de Zimbabue に比べればマシ、
というくだりがあるじゃありませんか!
この時代に年間インフレ率220万% ?まさか〜。millones と miles を
間違えたんじゃないの?それでもすごい数字だけど・・と、スペイン語圏の
報道文の数字をしばしば疑いのマナコで見るわたしは、さっそくネットで
調査・確認。そうしたら・・うきゃ!ほ、ほんとうでした。
ケ インクレイ〜ブレ!
第1次大戦後のドイツでは1年で物価が1兆倍になったというし、今の
日本の物価高なんかどうってことないですね。なんてことはないのでして、
ううう、ガソリン高、きびしいです・・・。

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 スペイン語翻訳者になろう vol.084

 おはようございます、ピーチです。
 さて、7月も早くも半ば。
 世間的には夏休みシーズン♪なのでしょうね(私たちには無縁ですが)。
 その間メルマガをお読みになりにくい方も多いと思いますので、
 来週からお盆休み明けまでの4回にわたって「アンコールシリーズ」
 ということで(「誰もアンコールなんてしとらんぞ」なんて言わないで
 くださいまし^^;)、メルマガ初期の読み物のなかから、翻訳道を志す人に
 是非読んでいただきたいものを選りすぐって再録します。
 毎号のメルマガで技能的な部分を磨いてきて頂いていることと思いますが、
 ここらでちょっと初心に帰って、「訳すということ」と改めて向き合って
 いただければと思います。
 既読の方も「もう読んだ」と思わずに、フレッシュな気持ちで再読してみて
 頂ければ嬉しいです。

 ==<もくじ>===========================
   1) 時事ワードをスペイン語で学ぼう【京都メカニズム】
   2) 実際に訳してみよう
 ==================================

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1│ 時事ワードをスペイン語で学ぼう 【京都メカニズム】
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

洞爺湖サミットが終了しました。
皆さんはどのような感想を持たれたでしょうか?

さて、今号も地球環境がテーマです。

地球温暖化防止のためのさまざまな義務や努力目標を定めた
「京都議定書(Protocolo de Kioto)」のことは御存じですね。
今年は、同議定書の実効期間である第一約束期間(5年間)の
初年度にあたります。

京都議定書では温室効果ガス削減のための経済的手法として、
「京都メカニズム(Mecanismo de Kioto)」を導入しています。

これは、おおざっぱに言ってしまえば、

 「国や企業などが、別の国や企業が行った排出削減を
  自らの削減達成に換算することを可能にする仕組み」

のことです。大別して3つの仕組み(方法)が用意されています(後述)。

それでは、京都メカニズムに関連する用語で、ぜひ押さえておいて
いただきたいものを以下にいくつか紹介します。

もしも、意味をよく知らない用語があれば、御自分で調べてみてくださいね
(そのような小さな努力を惜しまない姿勢が翻訳者には必須ですので)。

排出権
credito de emision/derecho de emision/bono de carbono/bono verde

■排出権取引(ET)
comercio de derechos de emision/comercio de emisiones

■共同実施(JI)
implementacion conjunta/aplicacion conjunta

■クリーン開発メカニズム(CDM)
Mecanismo de Desarrollo Limpio(MDL)

認証排出削減量(CER)
Certificado de Reduccion de Emisiones/
Reduccion Certificada de Emisiones

初期割当量、割当排出量(AAU)
Unidad de Monto Asignado

排出削減単位(ERU)
Unidad de Reduccion de las Emisiones(URE)

欧州排出権取引制度(EU-ETS)
Esquema Europeo de Comercio de Emisiones(EECE)

注:■は、前述した「京都メカニズムが用意している3つの仕組み(方法)」
  です。

★お得情報★
私たちが編著者をつとめた『スペイン語経済ビジネス用語辞典』には、
このような環境関連用語も豊富に収録されています。
これからの時代、ますます重要性や必要性が高まってくる分野ですので、
是非参考にしてくださいね。

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃2│ 実際に訳してみよう
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◇El protocolo de Kioto contempla una serie de instrumentos que
permiten que los paises desarrollados cumplan con sus metas de
reduccion de emisiones de gases de efectos invernadero, con
flexibilidad y a un menor costo.
京都議定書は、先進諸国が柔軟に且つ低コストで温室効果ガスの排出削減目標
を達成することを可能にする一連の手段を見据えている。

◇Mediante el Mecanismo de Desarrollo Limpio (MDL) del Protocolo de
Kyoto, los paises desarrollados podran cumplir con sus metas de
reduccion de emisiones de gases de efecto invernadero materializando
en paises en vias de desarrollo, inversiones en proyectos que reducen
dichas emisiones.
先進諸国は、京都議定書のクリーン開発メカニズム(CDM)を通じ、開発途
上国の排出削減プロジェクトに投資することで、温室効果ガスの排出削減目標
を達成できるだろう。

◇Esto significa que una empresa chilena que disminuye sus emisiones
de CO2 puede vender esta "reduccion" a paises desarrollados que esten
obligado a emitir menos gases de efecto invernadero, generando
beneficios tanto economicos como ambientales.
これはつまり、あるチリの企業が二酸化炭素排出量を減らせば、その「削減分」
を、温室効果ガス排出削減義務を有する先進国に対して売却することができ、
経済・環境の両面で利することになるということだ。

◇En el Protocolo de Kioto, se fijan las metas de reduccion de
emisiones de gases de efecto invernadero (GEI). Para el periodo
2008-2012, los paises desarrollados deberan reducir el 5% de las
emisiones totales de GEI (Gases de efecto Invernadero).
京都議定書では温室効果ガス(GHG)削減目標が設定されており、
2008-2012年の間に先進国全体でGHG総排出量の5%を削減しなければなら
ない。

※単に「先進国は5%を削減しなければならない」と訳すと、まるで先進各国
 のどの国の数値目標も一律5%のように読めてしまいます。しかし実際には
 5%より多い国も少ない国もあり、「全体として5%」ということですの
 で、この事実に基づいて「全体で」と補足しました。

◆編集後記◆
アースです。
「衝動買い」とは無縁のわたしですが、ひとつだけ我慢できないものが
あります。それは「楽器」。ギターに始まって、オカリナ、複音ハーモニカ
(リードが2列になっているもの)等々。
十年ほど前には、トランペットを買ったことがありました。文部省唱歌
(ふるっ)程度は吹けるようになったのですが、独学では限界があり、
近くの中学生に安く譲りました。
その何年か後、こんどはサックスが欲しくなり、同じ過ちを繰り返しました。
サックスはまだ手元にありますが、やはり独学では限界があるのと、意外に
音が大きくて、田舎といえどもそれほど気楽に練習ができないのとで、
ごく稀に吹くだけの状態に(だからちっとも上達しない)。
そしてまた・・今度は「ドラム」がほしくなってきました。
どうしよう。買ってもいいですか?

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 スペイン語翻訳者になろう vol.083

 おはようございます、アースです。
 先週はアース・ピーチが同時に体調を崩し、やむなく休刊とさせて
 頂きました。楽しみにして下さっていた方、ごめんなさい。
 御蔭さまで2人とも今は元気ですので、ご安心ください。
 すでに酷暑となっている地域もあるようですので、みなさんも
 どうぞご自愛下さいね。
 冷房なしの我が家では、今年もコンピュータが発する熱との戦いの
 日々がやってまいりました。自分だけじゃなくて、PCの体調(?)も
 気にしながら仕事しなくちゃ・・。

 さて、今週も引き続いてG8と環境関連の話題を取り上げます。
 サミットはもう始まってますが、記事が間に合わなかったので
 今週は開催前の記事を使います。それでは始めましょう。

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ 「ちょくねりメソッド」で翻訳に挑戦しよう
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◇本日の課題
Los lideres del G8 acordaran tomar sus propias iniciativas para
reducir o abolir los aranceles a las importaciones de bienes
industriales que reducen las emisiones de gases que producen
el efecto invernadero, dijo el viernes el periodico japones Asahi.

【構造図】
Los lideres del G8 acordaran tomar sus propias iniciativas
  para reducir o abolir
        los aranceles a las importaciones de bienes industriales
                                  que reducen las emisiones de gases
                                    que producen el efecto invernadero,
dijo el viernes el periodico japones Asahi.

【語注】
lideres del G8   :主要8ヶ国(G8)首脳
abolir       :撤廃する
aranceles a las importaciones:輸入関税(率)
bienes industriales:経済の文脈では通常、bienes(複数形)を「財」と訳
           しますが、「工業財」は聞きなれないので、ここは
          「工業製品」などとしたほうがいいでしょう。
emisiones de gases :「ガス排出(量)」。ここでいう gases はもちろん
           gases de efecto invernadero(温室効果ガス)のこ
           とです。「二酸化炭素排出(量)」は emisiones de
           CO2。
efecto invernadero :温室効果

【直訳】
主要8ヶ国(G8)のリーダーたちは、温室効果をもたらすガスの排出量を減
らす工業製品の輸入関税率を引き下げるかあるいは撤廃するために、彼ら固有
のイニシアティブをとることで合意したと、日本の朝日新聞が金曜日に語った。

※iniciativas はそのまま「イニシアティブ」でいいでしょう。西和辞典には
 「発意、主唱、主導権、率先」などとあり、確かに iniciativa 単独で見る
 と、これらの語義に最も近いニュアンスであることは確かです(小学館には
 「イニシアティブ」も載っています)。

 が、普通に文章の中で使われている場合、これらの語義をそのまま当てはめ
 られることはまずありません。今回のように、日本語の「イニシアティブ」
 そのままでいいこともありますし、何かのプロジェクトの話なら「計画」に
 することもあります。法律の話であれば、「法案」を意味することもありま
 す。文脈によって様々に工夫が必要な語ですね。

【練り訳案1】
日本の朝日新聞が金曜に伝えたところによると、主要8ヶ国(G8)首脳は、
温室効果ガス排出量を削減する工業製品への輸入関税を引き下げるか撤廃する
ため、独自のイニシアティブをとることで合意した。

【練り訳案2】
日本の朝日新聞の金曜日の記事によれば、主要8ヶ国(G8)首脳は、温室効
果ガスを削減する工業製品の輸入関税削減・撤廃に向け、独自のイニシアティ
ブをとることで合意したということだ。

※bienes industriales 以下は que 節が2つ重なっていて、いかにも重たい
 ですね。「〜している○○を〜できる○○を〜する」のような日本語は、何
 がどこにかかるのかわかりにくいですから、漢語でまとめてしまうのも手で
 す。練り訳では producen を訳出しませんでしたが、「温室効果ガス」とい
 う語の社会的認知度を考えても、これで十分でしょう。

※reducir o abolir も「引き下げるか撤廃する」とするより、「削減・撤廃」
 としたほうがさっぱりします。

◆編集後記◆
ピーチです。
先月のことになりますが、現代文芸論研究室主催の「世界の文学とラテンアメ
リカ」というシンポジウムに行ってまいりました。
事情により、会の前半(ラ米文学研究の第一人者・野谷文昭先生&今年度直木
賞を受賞しラ米文学通でもある作家・桜庭一樹さんの対談)
しか聞けなかったのですが、
「一日話しつづけてくれてもよろしくってよ」
と思ったくらい面白かったです。
誌幅の関係で詳細はお伝えできませんが、興味深かったエピソードのうち1つ
紹介すると、
「ラテンアメリカでは、なんでも『神話』になるのが早い」
ということ。
「ものすごい神格化されている話でも、よく読むとほんの数十年前のこと
だったりする。そういえば、ガルシア・マルケスだってまだ生きているんです
よね」
というお2人の言葉には笑いました。
確かに、例えば数年前のことでも、
「太古から伝わっている話だ」
とか言いきってしまいそうなところがありますよね。そのアバウトさ(?)が
また魅力なんですが。
ちなみに桜庭氏の「赤朽葉家の伝説」という作品は、イサベル・アジェンデの
「精霊たちの家」にインスパイアされ、章によっては少女マンガや青春小説の
要素を取り込んで書かれたものだそうです。
この本、わたしも既読でしたが、まさにそんな感じだなあと思いながら楽しく
拝聴していました。
(余談ですが、当日野谷先生が持参していらした「赤朽葉家」には
 夥し〜い数の付箋が貼られていました。
 あの本を見て、桜庭さんはさぞや嬉しかったことでしょう!)

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