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2008年4月23日

 スペイン語翻訳者になろう vol.073

 おはようございます、アース&ピーチです。
 きょうは4月23日。なんと、本メルマガ発行開始からちょうど
 1年が経過いたしました。

   *。・゜*。・゜* おめでとう〜!!! *。・゜・*。・゜

 と自ら言うのも変ですが、ここまで続けてこられたのも、読者の
 皆様が暖かく支えてくださったおかげです。ありがとうございます!!
 これからも地道にしかし発想豊かに、そして苦しみつつも楽しめる
 メルマガ作りを目指して参ります。よろしくお願い致します。

 そういうわけで、今号は特別号!

 実はこのたび、私たちのこの1年間の活動の集大成とも言える
 (かもしれない)「翻訳解説書」を発売することが決定しましたので、
 記念号の場を使って、皆様に詳しくお知らせしたいと思います。
 この教材は、これまで本メルマガを読んできてくださった皆様に
 必ずや満足していただけるものとなっていることを、アースも
 ピーチも確信しています。

 以下の文章は、一義的には教材の紹介(宣伝)ではありますが、
 同時に「翻訳」というものに対する私たちの「基本的スタンス」も
 示したものです。つまり、本メルマガの「魂」がこめられているとも
 言えるかと思いますので、少々長文ではありますが、最後まで
 お目通しいただければ幸いです。

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┯━┓
┃☆│ スペイン語界初!本格的な「翻訳解説書」発売のお知らせ │☆┃
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┷━┛

先日のメルマガでお知らせしましたとおり、このたび、私たち
アース&ピーチの共同執筆による翻訳解説書を発売することと
なりました。

    『スペイン語実務翻訳講座
       〜ちょくねりメソッドで確かな翻訳力をつけよう』

       ・A4サイズ・約120ページ
       ・定価4,000円(税込)
       ・2008年5月14日販売開始
       ・当面はPDFファイルでのダウンロード発売

   ■予約特典■
    5月13日までに予約していただいた方に限り、定価4,000円(税込)
    のところ3,500円にてご提供致します。

   ご予約・お申込みはこちらから
       →http://pie.vc/textbook/index.html
       ◆内容のサンプルが上記アドレスでご覧になれます◆

ご存知の通り、日本で出ているスペイン語教材の数と種類は英語と比べると極
端に少なく、学習者や実務者は相当な苦労をしています。ましてや「スペイン
語翻訳」に関するまとまった解説書となると、これまでほとんど存在しません
でした。ですから今回私たちが作り上げたこの教材は、おそらく「本邦初」の
ものになると思います。また、単にスペイン語界で初めてというだけでなく、
「翻訳解説書」としても、従来の常識を打ち破る斬新な構成・内容のものであ
ると自負しています。

本教材は、さまざまな目的でスペイン語を学習している方々に幅広く対応でき
るものとなることを考えて制作致しました。その結果、スペイン語実務翻訳者
を目指す方のみならず、スペイン語検定(筆記試験)の合格を目指す方、スペ
イン語の解釈力や日本語の訳文作成力を上げたい方、本格的に翻訳をやったこ
とがないがチャレンジしてみたいというような方まで、幅広く活用していただ
けるものになっていると思います。

「いったいどんな教材なんだろう?」と興味が湧いた方のために、

   ・翻訳のグレーゾーンに焦点を当てた詳細な解説
   ・ちょくねりメソッドを採用
   ・「プロの思考プロセス」を開示

について、1つずつ詳しくご紹介します。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ 翻訳のグレーゾーンに焦点を当てた詳細な解説
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

言語を問わず、翻訳学習のための教材は、

 ・原文
 ・訳例(正解)
 ・文法の解説

だけで構成されているものが多いようです。しかし翻訳学習者が往々にして悩
むのは、

 ・自分がどこでつまずいたのかわからない
 ・自分の訳がどうしてだめなのかわからない
 ・自分の訳は「正解」とは異なるが、まったくの間違いなのか、
  あるいはちょっと惜しいだけなのかわからない

といった部分ではないでしょうか。

教材に「訳例(正解)」だけが提示されていると、その訳でなければだめであ
るかのように思い込み、「いつまで経っても力がつかない」と感じてやる気を
なくしたり、逆に「正解」が出せれば「これでもう完璧!」などと早合点して
しまう・・・そのようなことが起こりがちですが、実際の翻訳というのはそん
なに単純に優劣を決められるものではありません。

そもそも、「正解の翻訳(※)」と「だめな翻訳」の2つにきっぱりと分ける
ことなどできないのです。そして、ほとんどの訳文は、「正解の翻訳」と「だ
めな翻訳」のあいだ(いわばグレーゾーン)に存在していると考えて間違いあ
りません。

  ※そもそも、この世に「万人が最上と考える翻訳」など存在しません。
   文章解釈だけを見ても必ずひとつに絞れるとは限りませんし、まっ
   たく同じ文章だったとしても、その背景や訳すタイミング、読み手
   は誰か、どこに掲載されるのか等々、ありとあらゆる状況を勘案し
   て少しずつ変えていく必要があります。その意味では、「正解の翻
   訳」という言い方そのものがおかしいとも言えます。

私たちの教材では、その「グレーゾーン」に焦点を当て、「別の解釈はあり得
ないのか」など、豊富な実例を交えながら紙幅をいっさい気にすることなく、
細部にわたって説明を尽くしました。

従って、本教材の課題文はわずか1000ワードにも満たない量なのですが、全体
で120ページ近い解説(A4)となっています。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ ちょくねりメソッドを採用
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本教材では、私たちが開発した翻訳の学習方式である「ちょくねりメソッド」
を使用しています(本メルマガの「“ちょくねりメソッド”で翻訳に挑戦しよ
う」コーナーで実践中)。

これは、第一段階として正確に文意を汲み取った訳文(直訳)を作成し、第二
段階において、日本語として自然で読みやすい文章(練り訳)へと進化させる
という二段階を経ることで、商品価値のある訳文の完成を目指すものです。

従って本教材の解説は、前半の「直訳」と後半の「練り訳」の二部構成になっ
ています。すべての文章に分り易い構造分解図をつけたうえで、語彙の選び方
や解釈の仕方などについて、直訳と練り訳のそれぞれで非常に詳細な説明を
行っているため、翻訳者志望者のみならず、スペイン語検定の1〜3級をはじ
めとした各種試験を目指す方にも役に立つ内容となっています。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ 「プロの思考プロセス」を開示
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本教材が力を入れているポイントのひとつに、「プロの翻訳者が無意識に行っ
ている思考プロセスの開示」があります。これは従来型の教材や講座ではなか
なかされることのなかった試みであると思います。

翻訳とは、単なる「スペイン語から日本語への移し替え」ではなく、文章構造
・単語・文脈・背景など無数の事柄をすべて頭にインプットし、十分に咀嚼し、
それぞれの重要度を測り、原文の言わんとするところをなるべく完璧な形で反
映し、しかも自然な日本語でアウトプットするという、極めて高度な思考プロ
セスであると言えます。

外国語→日本語の機械翻訳が、定型文以外では必ずといっていいほど不自然な
訳文になってしまうのも、少なくとも現在のコンピュータでは、こういった精
緻なプロセスをこなす能力がないからです。

実は一番大事とも言えるこのプロセスについて、従来の教材や講座では、ほと
んど説明されてきませんでした。しかし私たちの教材では、「最上の結果(成
果品)を示すことに主眼を置いた解説」ではなく、「最上の結果を探る思考の
プロセスが見える解説」になるよう心がけました。

本教材では、実際に仕事で翻訳を行う際に気をつけるべき点などについても随
所で触れており、とくに練り訳解説では、翻訳者同士の会話形式という気楽に
読める文体ながら、極めて実践的で有用性の高い内容が豊富に盛り込んであり
ます。

    ご予約・お申込みはこちらから
       →http://pie.vc/textbook/index.html
       ◆内容のサンプルが上記アドレスでご覧になれます◆

★本教材に関し、わたしたちが尊敬する、フリーランスのスペイン語通訳者
 (兼翻訳者)である吉田理加さんから推薦のことばをいただきました。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++
+                                 +
+  経済辞書が出来上がり、少しはのんびりされるのかと思っていま  +
+  したが、メルマガ発行、ちょくねりメソッドのテキスト作成と、  +
+  勢いがとまらない元気なお2人ですね。             +
+                                 +
+  このテキストの最大の特徴は、「翻訳者の思考の流れが可視化さ  +
+  れている」という点にあると思います。皆さんもご存知の通り、  +
+  翻訳とは、起点言語のテクストの意味を正確に理解し、目標言語  +
+  でそれを忠実に表現しなおす作業です。             +
+                                 +
+  「ちょくねりメソッド」は、直訳という作業を通して、起点言語  +
+  の原文としっかり向き合い、原文の意味を正確に理解したうえで、 +
+  それを訳出言語で忠実に表現するために「練る」作業を行なうと  +
+  いうものです。                        +
+                                 +
+  このテキストでは、このような作業を実際にどのように行なえば  +
+  いいのかについて、手取り足取り詳細に、かつ具体的に説明がな  +
+  されています。また、取り上げられている文章はしっかりとした  +
+  厚みのあるものですので、スペイン語の学習教材としても利用価  +
+  値が高いものです。                      +
+                                 +
+  このテキストを通して、翻訳とは単に言語変換作業ではなく、言  +
+  語が用いられている社会・環境・人間関係などのコンテクストを  +
+  考慮に入れた社会的再生産のプロセスであるということを体験な  +
+  さってみてください。スペイン語の読解力と日本語表現力を向上  +
+  させるヒントが満載の一冊です。(吉田理加)          +
+                                 +
+++++++++++++++++++++++++++++++++++

        ☆        ☆        ☆

この教材は、2007年9月〜12月の4ヶ月間にわたり私たちが実施した「スペイン
語翻訳者養成・ちょくねりマスターコース」の講座で使用した解説書に加筆・
修正したものです。

通常の翻訳講座は、受講生と講師の一対一のやり取りになってしまいがちです
が、この講座では、受講生が提出した訳文をネット上の掲示板に掲載し、受講
生同士で互いの訳文について詳細な分析・検討を行っていただきました。

この教材は、そのときの掲示板での議論を大いに参考にして作成していますの
で、多くの学習者の視点(疑問点や間違いやすい点)を十分に取り込むことが
できたのではないかと思います。

その意味でも、同講座の元受講生の皆様には心から感謝しています。この場を
借りてお礼申し上げます。

◆「スペイン語翻訳者養成・ちょくねりマスターコース」の受講生さんの感想

2人の先生の視点による訳文の解説というのが、ここまで詳しく議論されて作
られたものはないと思います。通常の講座では、一人の先生の解釈のみを読む
ことになります。そこに疑問を挟む余地などありません。問答無用の世界なの
です。

しかしこの教材は、受講者複数名の意見・解釈も取り上げているので、自分を
含め他の学習者の解釈の仕方を垣間見られるだけでなく、先生たちがそれに対
し、「そういう解釈もアリですよ」あるいは「それはナシです」というのを、
理由をつけて説明してくれています。

他の翻訳の講座では、「先生はどうやってこの訳にたどりついたんだろう」と
思うことがたびたびありました。この教材にはプロが最終訳にたどり着くまで
の思考のプロセスがしっかりと書かれていると思います。

一度自分で課題文を訳してみてから教材を読むことで、自分がひっかかった箇
所を他の学習者や先生はどう捉えていたのかが分かり、最終の訳にたどり着く
までの議論が理解できると思います。

    ご予約・お申込みはこちらから
       →http://pie.vc/textbook/index.html
       ◆内容のサンプルが上記アドレスでご覧になれます◆


◆編集後記◆
アースです。
もう1年経ったのですね!この1年はわたしにとってエポックメイキングな年
となりました。このメルマガのおかげで新しい出会いが多数あり、またこれま
で何年もネット上でしか知らなかった人と初めて顔を合わせたということもあ
りました。セミナー講師を初めとして新しい事業にも参入(?)しましたし、も
ともと「毎日なんだかんだで楽しいわたし」ですが、この1年間はとくに楽し
かったです!ほんとうに。これもあれもどれもそれも皆さまのおかげ。その感
謝を心に秘めて、これからも楽しく役に立つメルマガをお届けしていこうと思
います。
下でピーチも書いていますが、こんな超ニッチな分野のメルマガを読む人がこ
んなにいるのだということに、とても勇気づけられます。絶対に日本全国、い
や世界中に、スペイン語翻訳を志している人がうじゃうじゃ(失礼!)いるは
ずだと思っていましたが、やっぱりそうでした。読者の皆さん同士の交流はか
ないませんが、同じ目的でつながっている人たちがいるということを、このメ
ルマガを通じて感じていただければ幸いです。

ピーチです。
私が申し上げたかったことは、ほぼすべてアースが書いてくれましたが、この
1年間(もしくは途中から)本メルマガをご購読くださった皆様に対しまして、
私ピーチからも心からの感謝を伝えたいと思います。Millones de gracias!!
「スペイン語の翻訳」という超ニッチ(マイナーともいう)分野ながら、1年
間右肩上がり(15度くらいの緩やかな傾斜度ではあれ)で読者数を増やし続け
てきたことに今更ながら驚いておりますし(口コミしてくださった皆さん、あ
りがとうございます!)、3回(のべ5回)行ったセミナーや昨秋のオンライ
ン講座を通じ、沢山の素晴らしいスペイン語仲間と知り合えたことにも大きな
喜びを感じています。
ときどきメルマガの感想などを寄せて下さるまだ見ぬ方々も含め、出会った
方々がことごとく良心的で気持のよい方ばかりで、「このメルマガが社会の縮
図だったら・・!」と願ってしまうこともしばしばでした(現実はそんなに甘
くはありませんがね)。
本メルマガがいつまで続くのかは発行人である私たちにもわかりませんが、続
ける限りはとにかく良質のものをお届けできるよう、毎回全力投球していくつ
もりですので、2年目もどうぞ宜しくお願い致します。
そして、今回ご紹介致しました教材も、最良のものを提供できるよう全力を尽
くして仕上げた作品です。きっとご満足いただけるものとなっていると思いま
すので、翻訳力向上にお役立ていただければ幸甚です。

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