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2007年8月31日

 スペイン語翻訳者になろう vol.032

 8月31日です。
 ここ東京は、昨日はとても涼しかったです(アースさんの町ではどうだった
 か知りません)が、今日はどうなるのでしょうね?
 この日が来るたびに、大島弓子先生の名作漫画「裏庭の柵をこえて」を読み
 返したくなります(が、引越しの連続でどこかに行ってしまい、もう何年も
 読んでいません(涙;;)嗚呼、読みたいな〜)
 皆さんにも「8月31日に読みたくなる本や漫画」がありますか?
 あれば、ぜひ教えて下さい。

 明日から9月。
 agosto saliente に思いを馳せながら、勉学の秋に突入してまいりましょう。

  ==<もくじ>=======================
    1) 紙の辞書を引こう その3
    2) ピーチのメタボリック雑記
  ==============================

  ※スペイン語の表記:このマガジンは比較的上級者を対象としている
   ことから、基本的にアクセントおよびティルデを入れていません。
   ただし動詞など重要な部分については入れることがあります。
   例)bajo → bajo'(動詞、三人称点過去の場合)

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃1│ 紙の辞書を引こう その3
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今回は紙の辞書を使うとよい理由、最後の2つです。

●別の「一瞥」効果
前回は、紙の辞書では最初の語義だけでなく、用例、次の語義、イディオム、
補足情報などが「一瞥」できる、という効果を挙げました。紙の辞書には、
それとは別の一瞥効果もあります。

すでにお気づきと思いますが、目的の単語だけでなく、前後の単語も
目に入る、ということ。例えば lenguaje を引いてみましょう。
電子辞書では、

 lenguaje (言葉づかい、言語; 用語 i) [用例]〜)
 lenguaraz
 lengueta
 lenguetada
   …

とリストが出てきますが、中身が見られるのは目的の lenguaje だけ。
その先に進もうとするとボタンを押す必要があります。

ボタンを押したその時点で、周辺の単語たちとはさよならバイバイよ。

でも紙の辞書では? すぐ上に lenguaje(シタビラメ)というのを
見つけました。アハハ。「舌平目」というのは「まんま」の訳なのね。
(それとも「舌平目」を lenguaje と訳したのかな??)

後ろのほうに目を移すと、lenguaraz(おしゃべりな)。アハハ。
私のことですかい。

とまあ、これは趣味の領域かもしれませんが、他に例えば impulso を
引いてみましょう。小学館の『西和中辞典』ですと、その前後には、

 impulsador
 impulsar
 impulsion
 impulsividad
 impulsivo
 impulso ←目的の語
 impulsor

これだけの関連語が並んでいます。しかもほとんどは目的の語より前に
ありますから、電子辞書では目に入らないものばかり。これで impuls-
関連の動詞、名詞、形容詞が征服できました。覚える必要はないんです。
なんとなく見ておくだけで、いつかどこかで役に立つこと請け合いです。

それに、例えば名詞のところで納得のいく訳語がなかったときに、
動詞を見ると、「ピン」とくる訳が載っていたりしますしね。
(それを名詞形にして使うのです)

ついでに、impulso のすぐ左側の写真に目が行ってしまうので見てみると、
tienda sin impuestos(免税店)。ほおほお。なんてキリがないので
ここでやめておきますが、目的の語の前後が見られるこの効用については
わかっていただけたでしょうか。

●書き込める
最後です。昔は「辞書にぎゅうぎゅう書き込んでいた」人も多いのでは
ないでしょうか。

何度も繰り返しているように、辞書には「訳の候補」しか載って
いませんから、文脈に合った語義が見つからないこともしばしばです。
天啓のように素晴らしい訳語を思いついたとき、辞書にさっと
書き込んでおく。するといつか役に立つことがあるかもしれません。

あるいは、よく目にする語の組み合わせを書いておくとか。なんとなく
自分で感じたニュアンスをメモしておくとか。

これも電子辞書では到底できないことです。(いつか「メモ機能」なんてのが
つきそうではありますが)

もっともこれ、改訂版が出たときには非常に困るのですが、西和辞典のように
次が出るまでに何十年もかかっていると、しまいには自分のメモを覚えて
しまいそう。

くどくどと書いてきましたが、いかがだったでしょうか。プロ、学習者を
問わず、日々電子辞書に頼りっきりのみなさん(私たちも)、初心に帰って、
また紙の辞書をボロボロになるまで使い込んでみませんか。

※今回は、CASIOさんの電子辞書を例として使いました。他のメーカーは
 仕様が違う部分があるでしょうけれど、「一瞥できない」という点では
 同じですよね。

※この文章は、決してCASIOさんはじめすべてのメーカーさんの電子辞書を
 否定するものではありません!電子辞書がなかったら、もうどうすれば
 いいやら、オロオロ…。

┏━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃2│ピーチのメタボリック雑記
┗━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

人口密度の高い町に住んでいると、道や電車内などでひとにぶつかったり、ぶ
つけられたり、足を踏んだり、踏まれたり、振り上げた手が当たってしまった
り、逆にひとのチョップ(?)を受けたり・・ということがよくありますよね。

そういうとき私は、たとえ自分に非がない(と思う)場合でも、すぐに「ごめ
んなさい」というようにしています。

これは「心から自然とそういう言葉が湧き上がってくる」のでは当然なく、あ
るとき思い立って、半ば強制的にそう言い返す癖を自らにつけたためです。

でも人間ができていないので、明らかに当方に非がない(と思う)場合や、相
手に無視された場合などは、「なぜそちらも謝らないのさ?」という気持ちに
なることもあります^^;)。

逆に、「こちらこそすみません」「大丈夫ですか」など気遣いの言葉をかけて
もらったり、当方がぶつかってしまったのに先方さんから先に「ごめんなさ
い」などと言っていただくと、とても嬉しく、すがすがしい気分。
その後数時間は"Life is beautiful!"となります(単純・・;)。

よく「日本人はなんでも謝りすぎだ」とか、「アメリカでは自分に非がないの
に謝ると裁判沙汰になるからめったに謝らない」とかいいますが、それはどう
なんだろう?と思っていました。

確かに日本人は、他国人に比べればよく謝る方かもしれませんが、「現代の日
本社会@東京」をみている限りでは、とてもそうは思えません。
たとえば、私が謝って何らかの反応を返してもらえる確率は、せいぜい30〜40
%程度。向こうから先に謝ってくれる確率に至っては10%未満だと思います。

多分、「謝らなくていいところで謝って、謝るべきところで謝らない」という
意味で、「日本人の謝り方は変だ」といったほうが正確なのではないでしょう
か。
(日本人が、頻度からして本当によく「謝る」のだとしたら、それは知り合い
や利害関係者間限定ではないでしょうかね)

また、日本人に比べて他国のひと(たとえばアメリカ人)は謝らない、という
点についても、そうとは言えないように思います。
アメリカ人でも教養や徳の高い人、社会的に成功している人などは、自分から
非を認め頭をさげることや折れていくことを推奨しています(ビジネス書好き
の方ならばよくご存知だと思いますが)。
これは推測ですが、多分こうした人たちは、たとえ車の事故現場であっても、
居丈高に相手の非を主張することはしないでしょう。
自分の見解も述べるでしょうが、それ以上に相手の主張に真摯に耳を傾け、自
分に落ち度があった点はきちんと認めた上で、両者にとって最もハッピーなお
としどころへと、論理的に、巧みに、相手を誘導していくのではないかと思う
のです。

「謝ったら損だ」ではなく「謝ったほうが自分も相手も幸せになる」と皆が考
えたなら、その社会は本当に生きやすいでしょうね。
それはまさに、一種のウィンウィンな社会といえるのではないか、と思います。

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      ス┃ペ┃イ┃ン┃語┃翻┃訳┃者┃養┃成┃
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◆編集後記◆
アースです。
8月31日ではないけれど、夏に読みたくなる本や漫画というのは、確かに
あります。わたしの場合、なぜかカルタゴ(Cartago)関係の本。
カルタゴって、紀元前2世紀まで栄えた海洋商業国家で、名将ハンニバルを
輩出した、あのカルタゴです(猟奇殺人犯のハンニバル・レクターじゃなくて、
アルプス越えで有名なハンニバル・バルカです)。第3次ポエニ戦争で
ローマに徹底的に町を破壊されてしまったので、残っている記録はローマ側
からみた、いずれも色の着いた(?)ものばかり。謎の部分が多く、わたしに
とっては非常に想像力をかき立てられる存在なのです。
でもなぜ夏なんだろ?
ともあれ今年も、気がついてみれば関連書を読んでいるのでした。
(わたしの読む本て、皆さんに「ぜひ読んで!」とお勧めできないもの
ばかり・・・)

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